中国古典〜1日1言〜:3/19
3/19
天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず
-天時不如地利、地利不如人和-
「孟子」
天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず
「戦いにおいて、いかに天候や気候の条件が良くても、地理的条件の有利さには及ばない。
その地理的な有利さも団結した人々の力には及ばないということ。」
事業(仕事)を成功させるためには、三つの条件が揃わなければならないといわれている。
・天の時ー実行のタイミング
・地の利ー立地条件
・人の和ー内部の団結
『孟子』はこれに優先順位をつけ、「人の和」がもっとも重要だとする。
地の利を越える力=和
団結力の重要性を唱えている言葉として捉えることができます。「全米ナンバーワンビジネススクールで教える起業家の思考と実践術 あなたも世界を変える起業家になる」の著者である山川氏は著書で「同士をつくる」ことの重要性を指摘しています。
同じ志を持っている仲間と出会えることが、チーム力を強くするために大切なことだと思います。しかし、世の中には同じ志をもっている仲間ばかりではないかもしれません。そういう時には、同じ方向を向くためのリーダーシップが必要になると思います。
仕事においては、取り組んでいる仕事が社会の役にたっているか?という視点で客観的にみないといけません。社会的使命を見出して取り組んでいくことで、同じ気持ちを持って仕事に取り組みやすくなります。
和(=内部の団結)ですが、私個人的にはぶつかり合っていくことで団結力が強くなると思っています。意見の違いというのはあるべきものです。そうでないと、より良い意見にブラッシュアップできません。
心=刀
鍛冶屋はひたすら刀を叩くことで鉄の強度を上げます。これは鉄を伸ばして形を整えているのではなく、繰り返し叩くことで粘土のような粘りを持たせて強度を増すとともに、不純物を叩き出し、鉄を強く、「鍛えて」いくのです。
進路のミカタ
意見をだして叩きあげることで、より強い意見へと進化していきます。意見をぶつかり合うというのは、とても大切なことです。
チームスポーツにおいて
「自分の意見を言う」ということは、とても大切なことです。チームスポーツにおいて、どうしても実力が高い人しか意見を言わない傾向があります。
技術や能力をぶつけあつことで、技術や能力が向上するのはよくある事です。大きな大会などで選手が成長する一端が、こういったぶつかり合いだと思います。
しかし、精神的な強さを身につけるためには“思考のぶつかり合い”も大切な事だと思います。少年期から言語技術を磨くためには、議論を交わすことを日常的におこなっていないといけません。
なぜ小学生は、高学年になるにつれて自分の考えを言葉で表現しなくなるのか?
そういった教育をスポーツを通しておこなっていくことが、今では当たり前になっていると思います。
本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。