中国古典〜1日1言〜:2/16
2/16
善く将たる者は愛と威とのみ
-善将者愛与威而已-
「尉繚孑」
善く将たる者は愛と威とのみ
立派なリーダーになるためには、「愛」と「威」の二つの条件さえあれば、それで十分なのだという。
愛:愛情、恩情、思いやり。
威:重圧感を与えるような強さ、きびしさ。
リーダーが自分の地位や権威をふりかざせば、部下を命令に従わせることはできるかもしれない。だが、それだけでは心服はされないであろう。部下のやる気を引き出し、「この人のためならば」と思わせるためには、ふだんから「愛」をもって臨む必要がある。
この二つのバランスをとるのが難しい
指導する立場において、この二つのバランスを取ることの難しさを感じています。
「寛にして畏れられ、厳にして愛せらる」ということばからも、きびしさをうまく使いこなす必要があることがわかります。
中国古典〜1日1言〜:1/23
「この人がいるから、場の空気が締まる」ような存在感を身につけることが大切です。
そのためにも、自分自身を愛し、自分自身に厳しく接する事が大切なのではないでしょうか。己を知り、その場の状況に適した言動を積み重ねることで、威を得られると考えられます。
威を身につけるために
重圧感を与える存在というのは、これまでの人生において出会った人は多くいると思います。そういった存在がいることで、チームや組織は引き締まり良いパフォーマンスを発揮することができます。
立場によって威を身にまとう人もいれば、成し遂げてきた結果によって威をまとう人もいると思います。
指導者は、前者でもあり後者でもあります。
威を身にまとうためには、結果を出していくことが大切です。
そのために、日々の努力を怠ってはいけないと考えています。結果を出すには、努力する必要があります。その努力に価値が生まれます。
組織管理は愛だけではダメ
私は組織管理において甘さが出てしまう部分があります。幸いにもスタッフに恵まれており、スタッフが仕事に対してプロ意識を持っているため、仕事が前に進んでいきました。
しかし、甘さだけでは“友達組織”となってしまい、その場の雰囲気や取り組んでいく仕事に緩みが生じてしまいます。
先頭に立つ人物が、いかに威を示していけるかが、組織が成熟していくために必要なことだと痛感しています。
スポーツでも仕事でも、先頭にたつ人物の徳は、大切な要素だと思います。
「徳は事業の基なり」
本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。