中国古典〜1日1言〜:6/21
6/21
遠水は近火を救わず
-遠水不救近火也-
「韓非子」
遠水は近火を救わず
遠くにあるものは、急場の役には立たないことのたとえである。
むかし、魯の国は、隣の斉という強国から圧力を受けて苦しんでいた。そこで魯の王様は息子たちを晋と楚に仕えさせ、いざというとき、この両国の援助に期待をかけようとした。それを見て、リショという重臣がこう語ったという。
「ここに溺れかけている者がいるとします。越の人間は泳ぎがうまいからといってわざわざ助けを求めに行っても、間に合うはずがありません。火事が起こったとします。海の水はいっぱいあるからといって、わざわざ引いてこようとしても、これまた間に合いません。遠水は近火を救わず、です。晋、楚はたしかに強国ですが、なにぶん遠方でございますから、隣国の斉に攻められたときに当てにすることはできません。
日本では「遠くの親戚よりも近くの他人」というのが、これに近いかもしれない。
自分の周りにどのような仲間がいるか
「近くの他人」という視点は、急場を対処する時に助けを求めたいものです。また、違う視点でこの言葉を観ると「近くにいる仲間」がどのような存在かを理解しておくことは自分がどのような立場におかれているか整理できるかもしれません。
私の場合は、サッカーに詳しい友人や、サッカーに熱い気持ちを抱いている知人がいます。サッカーをしているのでサッカーに関連する知り合いが多いなと思います。また、歴史に詳しい友人もいます。読書をしていくなかで歴史について考えることは必須となると思います。自分が周りの方々に恵まれているなと思っています。また、自分に足りないモノをもっている知人や考えに共感できる知人など、もっと仲間と出会えると人生というのは豊になると思っています。
自分が周りに対してどのような存在か
この言葉で重要だなと感じたことは、「周りから頼られる存在」になることが大切だと感じました。それは、自分が他者にどのような存在かを認識することができます。
どのような事で頼られるかは人それぞれです。それが個性になり、自己肯定感を高めることができる一つだと思います。
そういった個性をみつけて磨くこと、他者から頼られる存在であることは人生を全うするために大切なことだと思います。
本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。