中国古典〜1日1言〜:4/26

4/26
禍を転じて福となす
-転禍而為福-
「戦国策」
禍を転じて福となす
状況が悪化し、局面の打開をはかるときなどに使われる。
戦国策によれば、「智者の事を挙ぐるや、禍を転じて福となし、敗に因りて功をなす」とある。
智者というのは、仕事をするにあたって、禍を転じて福とし、失敗を成功の母とするものだ、というのである。
人生には、不幸(禍)や失敗はつきものである。どんなに用心したところで、一度や二度、不幸や失敗に見舞われない人生などありえない。
問題はそれにどう対処するかだ。
「戦国策」によれば、一度や二度の失敗でへこたれてしまうのは、どうやら愚者の部類に入るらしい。失敗をバネにし、そこから人生の新しい展望を開いていくような、そういうたくましい生き方をしたいものだ。
失敗は成功の母
この言葉は、人生を生き進むために必要な考え方であると私は思っています。日本には恥の文化があると言われていますが、そういった文化が失敗を恥ずかしいと思わせて皆と同じ行動をとろうとする日本人の特徴になってしまっています。
エスニックジョークで、各国の特徴が描かれています。
子供の頃から、こういったメンタリティを学ばせてもらえる教育機関が非常に大切だと私は思っています。子供のころの経験というのは、大人になってからの思考力や行動力に影響を与えると思っています。
子供の頃に失敗を多くした人は、大人になってからの忍耐力や社会適応などの能力(非認知能力)が向上しやすいと思っています。
私は小学校や中学でガキ大将だった人が、大人になってから苦労をしている人を知っています。
私は現在、小学生にサッカーを指導していますが、一所懸命に実施したうえで生じる間違い(ミス)は、成長するためにとても大切であると伝えています。日々のミスを積み重ねると努力になります。努力を積み重ねて、それで公式戦などの大切な場面で失敗をしてしまっても、それは今後の人生に生かされる貴重な経験となります。
“間違い(miss)”と“失敗(failure)”は、言葉における重みが違ってくると思っています。失敗というのは、プロセスが大切になってきます。人生において、失敗する機会を多く作るためには発表する機会やテストなどで、努力が必要になってきます。
努力もない失敗などは、失敗とはいえません。
失敗というのは、努力をした人間にしか経験することができません。
その失敗を福となすためには、こうしたメンタリティを持ち続けないといけません。四面楚歌でも、七転び八起きで日々行動を積み重ねればなりません。
たくましく生きていくためには、こういったプロセスをふまないといけないのかもしれません。

本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。