中国古典〜1日1言〜:4/25

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禍福は門なし、ただ人の召く所
-禍福無門、唯人所召-
「左伝」
禍福は門なし、ただ人の召く所
禍福、すなわち幸せにしても不幸せにしても特別な門があって入ってくるわけではない。それもこれもみなとうにんが招くのである。だから、幸せになりたいと思ったら、自分でコツコツと努力しなければならない。
このことばはもともと、不当な処遇に腹を立て、勤めを休んでふてくされている人物に向かって、「そんなことでは、今以上にひどいことになりますぞ」と、いましめたことばである。
不幸せな状態になると、自分の責任は棚に上げて、つい人を怨みたくなるのが人情である。そんな態度では、いつまでたっても不幸せから脱出できない。
幸せは自分で汗してかちとるものだ。「天は自ら助くる者を助く」とも言うではないか。
不幸を招く原因をつくったのは、自分である。
この言葉にもあるように、幸も不幸も原因をつくっているのは自分である。この言葉はすべての事象を受け入れるために、有効なメンタリティであるように思います。
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉があるが、特に不幸に転じるような出来事は、当人に原因があると思います。その原因に気づけないと、いつまで経っても事態を好転することができないと思います。
まずは全ての事象を受け止めることから。少年サッカーの現場においても、「あいつがいけないから」などという衝突があります。こういった衝突というのは、この言葉のメンタリティを築き上げるうえで大切な肥料になると思います。
少年期における間違いの経験というのは貴重な財産になります。サッカーなどのスポーツにおいては、間違いが多く生じます。そういった忍耐力を向上させるために大切なことです。
少年期において、「全ての原因をつくっているのは自分である」という思考をもつことは、大人になってから社会的適応能力を高めるために必要な教育だと思います。
幸せは自分で汗してかちとる
とても良い言葉だとあらためて感じさせてくれます。人間は基本的には楽をしたい生き物です。しかし、大きなことを成し遂げるためにはそれ相応の時間が必要です。すぐには結果がでません。自分の人生の時間をどれだけ情熱を持って注げるかが、大成のためには必要なことです。
こういった思考を持たせてくれる、素晴らしい言葉だと思います。

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