中国古典〜1日1言〜:5/9

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疑謀は成すなかれ
-疑謀勿成-
「書経」
疑謀は成すなかれ
事業でも業務でも、実行に移すまえには必ず企画立案の段階がある。その段階で、いささかでも疑問点が残っているうちは実行に移すべきでない。
徹底的に疑問点を解明し、これなら万全だと見きわめたところで実行に移せというのだ。
そんなこと当たりまえだと言われるかもしれない。しかし、往々にしてこの大原則が無視されているように思われる。時間に追われての見切り発車などはその典型だ。あとはなんとかなるさでは責任放棄以外の何ものでもない。
むろん、疑問を残しての見切り発車でも、うまくいく場合がある。しかし、それはたまたまラッキーに恵まれたのだと理解すべきであろう。
謀
謀:「物事がうまくゆくように、前もって考えた手段・方法・計画。」という意味があります。この事前の計画に疑うをもったままで物事をまえに進めてしまうと失敗をしてしまうということです。本当にその通りだと思います。私も経験がありますが、疑念が残った発表や仕事などはうまくいかないものです。
この謀に疑念がなくなるまで、準備ができるということを学ぶことも少年期には大切なことではないでしょうか。事前準備の重要性に気づいていない子供たちが多いように思います。その要因の一つが、過保護な教育にあるかもしれません。子供たちが事前に失敗しないように手を回すことが多すぎるように思います。
少年期には失敗をしても許される時期です。大人になると安易に失敗を繰り返すと人望を損ねてしまいます。謀の質を高めることは、人生において大切なことです。
時間管理の重要性
疑念のない準備をするためには、日常の時間管理が非常に重要だと思います。時間の価値に気づけていない人たちだと、準備に費やす時間が少なくなってしまいます。また、時間あたりの効率性も下がってしまいます。
私は、ポロモードテクニックを使って時間管理をおこなっています。時間を管理するものが準備を制するのかもしれません。
見切り発車は時間に迫られて出した答えでは
この言葉から、見切り発車で出した答えや時間に迫られて出した答えでは失敗するリスクが高くなってしまうとのことです。古来からこのような考えあることは、やはり歴史を学ばなければならないことを裏付けられます。
普遍的に語られている言葉にふれて、学びを進めていくことが人生を素晴らしく終えるための準備なのかもしれません。

本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。