中国古典〜1日1言〜:2/3
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彼を知り己を知れば、百戦して殆うからず
-知彼知己、百選不殆-
「孫子」
彼を知り己を知れば、百戦して殆うからず
主観的、一面的な判断をいましめたことばである。
・調査不足
・希望的観測
・思いこみ
こんな理由で判断を誤ることが少なくない。
戦争だけではなく、何か新しい仕事を始めるときにも、やはり可能なかぎり調査し、それを客観的に判断する冷静さを失ってはならない。
人間関係を良くするためにも知彼知己が必要
”敵を知って己を知る“ということは、戦で勝つために大切なことなのでしょう。相手の“長所や短所、性格”を把握し、自分の“長所と短所、性格”を明確に言語化する。
そうした上で対応すれば、どのような状況になっても臨機応変に対応する準備ができます。
風間八宏氏の著書で面白い言葉がありました。
組織を壊すのではなく人を壊す。組織で大きく見るとかえって分からなくなる。
風間八宏/西部謙司 技術解体新書サッカーの技術を言葉で再定義する 株式会社カンゼン
この言葉は、逆の視点からみると、”組織を良くするためには、人を見ないといけない“と考えさせられます。組織が壊れるのは個人が壊れてしまうことから始まるのかも知れません。それを修正するのがリーダーの振るまいと考えています。
そのためにも、個人単位での物事の考え方をする必要があると思います。さまざまな人間が存在するため、組織(チーム)の中でにも多様な人間が存在します。
改めて、一人一人を大切にする姿勢は、リーダーには大切なことだと思います。
そのために、知彼知己は大切なことです。
自分を知ることから始める
私が考える知彼知己において、自分を知ることから始めることが大切だと思います。
コミュニケーションを図ることや、スポーツにおいて試合に勝つためには、まず己を知ったうえで、相手にどのように対応するかが問われます。
そのために、
「自分は他者からどのようにみられているか?」
「自分の特徴は?」
「自分の短所は?」
このようなフィードバックを他者から受けることは大切だと思います。
言われないと気づかないことは多々あります。
誹謗中傷が問題視される昨今ですが、他者からの評価を様々な立場の人から聞く機会が減っているように思います。
こういった取り組みは、オリエンテーションなどで取り入れられるべきテーマのひとつかもしれません。
相手を知る目的は、自分と比較すること
相手を知るためには、その個人やチームの歴史を知ることから始まると思います。
そして、自分と比較することで対応策を練ることができます。
コミュニケーションを図る上で、相手の思考を知るためには傾聴することから始まると感じています。そして、その人の話しやすい過去を聞くことで、さらに深いコミュニケーションが図れると思います。
相手の歴史を知ることができれば、次に物事に対する考え方を知ることが大切だと思います。
特に、自分が失敗した時に、どのような対応をとり、周りと接するか?ということは社会人においても大切なことです。
スポーツにおける知彼知己の重要性
少年サッカーにおいて、自分の特徴を言える選手は多くないと思います。
①自分の好きなプレー
②自分の苦手なプレー
③今後習得したい技術
この3つは、言語化しておくことで、自分のプレースタイルを確立していけると思います。
そして、“自分がミスを犯した時の対応策”まで練ることができれば、試合の中でどのような状況が起きても、対応するメンタリティを保つことができると思います。
試合の中で、平常心を保つためにも知彼知己は大切なことだと思います。
本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。