中国古典〜1日1言〜:2/25

2/25
善く吏たる者は徳を樹う
-善吏者樹徳-
「韓非子」
善く吏たる者は徳を樹う
韓非子:中国戦国時代の法家である韓非の著書
法家:中国戦国時代の諸子百家の一つ。儒教と異なり法治主義を説いた。
韓非:中国時代の思想家
吏:公務に従事する人。役人。官吏。公吏。
樹:たてる
孔子が弟子にたいして語った言葉
上に立つ者には徳が必要だという話である。
徳
徳は、社会的経験や道徳的訓練などによって獲得することができる。徳を備えた人間は他の人間からの信頼や尊敬を獲得しながら、人間関係の構築や組織の運営を進めることができる。
とあります。
“社会的経験”と“道徳的訓練”は、少年期や学生時代に育まれるべき能力だと思います。少年期や学生時代には“守ってもらえる存在”がおり、思い切り体験ができる環境があるからです。家族や学校は子供をや生徒を守る立場にあります。
よって、社会人になるとその“徳”を得られることで社会貢献が行える素地ができると思います。
そして、親や学校は、社会的経験や道徳的経験を学ばせないといけません。学校というのは、言語能力を学ぶ場でもあれば、非言語能力を学ぶ場でもあります。
公私混同
ラグビーの元日本代表選手、元日本代表監督である平尾誠二氏はこのようなことを語っています。
「公私混同が組織を強くする」これは、一般的な意味での公私混同ではなく、公のことを自分のことのように真剣に考えるという意味です。
個人がチームのことを自分のことのように考えていなければ、チームは良くならない。ラグビーでも、いいチームは一軍の選手から控えの人間まで非常に意識が高いですよ。
その原点は自発性にあるんです。
藤尾秀昭 1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書 致知出版社
この言葉でもあるように、公務に従事する人(吏)は、相手を思いやって仕事をすると徳をたてる(樹)ことができると思います。
そのためにも、平尾誠二氏の“公私混同”という言葉がとても大切な考えだと思います。
公を自分のことと考えるために
公とは「国家や社会の全体に関係する事柄」とされています。この公を自分のことと考えるためには、社会問題を考える必要があると思います。
この言葉にもあるように、社会で起きている問題を考えて、より良い社会にするために自分になにができるだろうと考えることが大切だと思います。そして、その問題を解決するために働くことが“社会人”であると私は学びました。
社会問題を考える
仕事を自分のことのように考える
そういう姿勢が徳を身につけ、社会や人を喜ばせるひとつの手段だと思います。

本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。