中国古典〜1日1言〜:2/23

2/23
用兵の道は心を攻むるを上となす
-用兵之道、攻心為上-
「三国志」
用兵の道は心を攻むるを上となす
三国志:中国の後漢末期から三国時代にかけて群雄割拠していた時代(180年頃 – 280年頃)の興亡史であり、蜀・魏・呉の三国が争覇した三国時代の歴史を述べた歴史書でもある。(Wikipediaより)
興亡:おこることとほろびること。おこったりほろびたりすること。
用兵:軍隊を動かしていくさを進めること
諸葛孔明が自ら軍を率いて南方異民族の反乱を平定したときのことである。
孔明はせっかく捕まえた首領を解放し、また戦って、また捕え、これを七回も繰り返した。7回目に捕まった時には、さすがの首領も心の底から服属を誓い、それ以降、公明の存命中は二度と背くことがなかったという。心を攻めた策が見事成功したのである。
力で押さえ込んでも心服はされない。(中略)全ての人間関係にあてはまるであろう。
心を通わす
人間関係(コミュニケーション)において、心を通わすことが大切だと考えさせられます。そのために、この諸葛孔明がおこなった行動というのは参考になります。
コミュニケーションとは、1回の対話だけでは構築されません。繰り返していくことで徐々に人間関係が構築されてきます。その過程で心が通い、信頼関係が構築されます。
対話は1回かぎりではない
コミュニケーションを含めた対話は、決して1回かぎりではありません。ですから、失敗したらまたやり直せばいいのです。わからなかったら、聞けばいい、むしろ、やり直しや質問のできる環境をどのようにしてつくるかということの方がずっと大事なのです。
細川英雄 自分の〈ことば〉をつくる あなたにしか語れないことを表現する技術
この諸葛孔明も、戦いという対話を何回も繰り返すことでコミュニケーションを図り、心を通わすことができたと思います。
私たちは、人間関係を構築するうえでその人に好かれようという思いで接することもあると思います。しかし、本質を理解し、共に協力し合う関係性が理想だと思います。
フィードバックの重要性
対話をする中で、フィードバックをしあえる関係性の構築が大切だと考えています。
コミュニケーションを深めることで、相手を信頼し、自身を客観的に評価する機会がつくれます。自身の欠点や短所、特徴など言われないと気づかないケースが多々あると思っています。
スポーツや仕事でも、そのような関係性を構築した仲間の存在は非常に大切です。
サッカーにおいては、選手たちへ客観的な評価でフィードバックができるように、人間力と観察力を日々養っていく必要があると思います。

本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。