中国古典〜1日1言〜:5/23

5/23
故旧は大故なければ則ち棄てず
-故旧無太故、則不棄也-
「論語」
故旧は大故なければ則ち棄てず
「昔なじみの友人は、大きな過失がないかぎり、見捨てるようなことをしてはならない。」
『君子はその親を施てず。大臣をして以いられざるを怨ましめず。故旧は大故なければ則ち棄てず。備わらんことを一人に求むるなかれ』これを箇条書きにすると、
- 一.親族をおろそかにしてはんらない。
- 一.重臣たちに自分が無視されたという不満をもたせてはならない。
- 一.昔なじみはよほどのことがないかぎり見捨ててはならない。
- 一.一人の人間に完全さを要求してはならない。
いずれも人の上に立つ者の基本的な心得の条と言ってよい。ちなみに、「大故」とは大きな悪事という意味である。
家族を大切にする
家族という血のつながりは、切ってもきれない縁であると私も思います。人間というのは、一人では生きていけません。特に子供から大人になる過程において、家族の支えというのは必須だと私は思います。
その家族のありがたさを教育するのも、また家族です。つまり、古来からある「家族」という概念はこれからも普遍的です。この家族を大切にするという考えは、当たり前のようで当たり前に感じれない子供もいます。
優しくするだけが愛情ではありません。時には厳しく指導することも大切です。
「幸せとはさまざまな感情をバランス良く感じる生き方」
という言葉もあります。
家族での教育において、さまざまな感情を抱くことは非認知能力を高めるために大切なことだと思います。
友人を大切にする
幸福感を感じる人の特徴として、仲の良い友人が多い人が幸せを感じるという考えもあります。いろいろなコミュニティの中で、いろいろな人とつながりをもつことが生き方に多様性をもたらせてくれます。
好きなことばかりに取り組むのではなく、一歩枠から外れた場所に足を踏み込むことが、案外良かったりします。
そういった枠から連れ出してくれるのも、古くからの友人かもしれません。
小学校から高校、大学に進むにつれて同じ決断をした友人と出会える機会が多くなります。つまり、偶然に出会えた小学生や中学生の仲間ではなく、似たような考えをもった友人と出会える確率が高まるのが高校や大学だと思います。
そういった観点でみると、確かに気心が知れた仲間と過ごすことは人生において心地よさを抱かせてくれます。
しかし、反面で多様性を生み出すためには自分の枠の外にいる人とのつながりが、自身の枠を広げてくれます。
そういった面でも、古くからの友人との付き合いというのは大切だと感じます。また、大人になって出会う仲間も、自身の多様性を広げるための大切な出会いだと思います。

本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。