中国古典〜1日1言〜:4/20

4/20
三人行なえば、必ずわが師あり
-三人行、必有我師焉-
「論語」
三人行なえば、必ずわが師あり
「かりに何人かで一緒に仕事をするとしよう。私にとって、かれらはみな先生だ」となる。別な解釈もあるが、今はそう解しておく。孔子はこう語ったあとで、つぎにのように付け加えている。
「その善なる者を択びてこれに従い、その不善なる者にしてこれを改む」
すぐれた人からは積極的に学べるし、劣る人は私に反省の材料を与えてくれる、というのだ。
孔子という人は、貧しい家庭に育ち、早くから自分で働いて生活の資をかせがなければならなかった。
(中略)貧しい少年には先生について学ことなど不可能である。かれの先生は周囲の人々であり、見たり聞いたりすることが、みな勉強の材料となった。かれもまた「他山の石」で自分を磨いたのである。
他山の石の重要性
この言葉からも、自分の価値観の外の出来事を大切にすべきことが考えられます。よく大人になれば好き好みが合う人と一緒にいれば良いという考えを持つ人もいます。しかし、そればかりだと自分の考え方を広げることができません。
この言葉にあるように、”三者三様の考え方(考え方はやりかたが人それぞれ違うこと)“という言葉もあります。人それぞれ違う考え方をもっている事を前提に人付き合いをしていくという姿勢も大切です。
育ってきた背景は、必ず個人差があります。そういった環境要因は人格形成に大きく寄与することが考えられます。孔子の場合は、貧困家庭に育ち生活の苦労を体感して育っていると伝記されています。
そういった苦労を味わうことが、人格形成に大きく寄与すると思います。人間社会において裕福な人物というのは少数派です。そういった多数派に寄り添う人が、事を成していくと共感を生みやすくなることが想像できます。世襲議員のような育ってきた環境が違う人物が、国の未来を担う政治を引き継いでいくことに、国民が共感をえにくいのはそういった背景の違いが一因と考えられます。
違う考えを尊重する
どうしても人間は、いやな面ばかりをみようとしてしまいます。しかし、そのいやな部分を違う視点からみると、景色が変わってきます。
なぜそういった行動をとるのか?という感情面に寄り添って行動を分析すると違う景色がみえやすくなります。そして、その感情を大切にして違う視点でその行動を分析すると、違った解釈ができてきます。
この言葉からもわかるように、他山の石を大切にすることが重要であることを学ことができます。

本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。