中国古典〜1日1言〜:3/21

3/21
大富は命に由り、小富は勤に由る
-大富由命、小富由勤-
「俚諺」
大富は命に由り、小富は勤に由る
「小さな財産は勤勉によって得られるが、大きな財産は運命しだいだ」
命:天命、運命。
天の意思であり、人間の力ではいかんともしがたいものである。
勤:勤勉である
俚諺:民間で言い慣わされていることわざ。
多くの場合、この「命」が意識されるのは、貧困、不幸、夭折(年若くして死ぬこと)などの逆境に陥ったときである。そんなとき、人々は、心のバランスを回復させる役割を「命」に求め、これも「命」なのだと自分を納得させてきた。
だが、一方では、人間の努力も無視できない。そこで、大筋では「命」の存在を容認しながら、その範囲内で勤勉のメリットを強調しているのが、この俚諺の趣旨だと言ってよいかもしれない。
現代はこれと違う
現代においては、この諺は少し状況が変わっていると思います。SNSの発達や金融リテラシーを高める著書などの出現によって「大富は命」ではなくなっています。
命が意識されるのが、逆境に陥った時とあります。昔の時代は民間人の思考を停止させるためにこのような諺を流行らせたのかもしれません。(斜めからみています…)
昔も勤勉のメリットを説いている
逆境を乗り越えるためには勤勉が必要であると捉えることもできます。この時代においても、学び続けることが環境を変えることだとわかります。
富を得ることが全てではないと思います。人生の幸せをどこにおくかということはよくいわれています。良い車や良い家に住むことを富とするのも一つですが、パートナーや家族と幸せに暮らすことも大切なことです。そして、何より健康で人生を過ごすことが大切だと思います。
そのためにも、知識というのは力になります。いろいろな分野の知識を得て、人生に役立てることが大切です。
心のバランスを保つために
天命とは、「生まれた時から定まっている運命」とあります。生まれた時から定まっている運命を確認することは、終わった時にしかわかりません。つまり、天命を知ることはできません。その天命という否定も肯定もできない言葉で心のバランスを保つという実に巧みな言葉だと思います。
富に対して、大と小で比較するのも一つですが、富の定義は人によって違いがあると思います。心の富をえるために、バランスを保ちながら邁進していくことが大切です。

本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。