中国古典〜1日1言〜:5/19

5/19
病、膏肓に入る
-疾、在肓之上、膏之下-
「左伝」
病、膏肓に入る
膏:心臓の下の薄い膜
肓:横隔膜
「病気が重くなって、治る見込みがなくなること。」
むかし、晋の景公が重い病いに倒れたときのことである。
病が二人の童子の姿をかりて、
「高緩(名医)がやってくるそうだ。いよいよおれたちも危ないな。いったいどこへ逃げたらよいのか」
「肓の上、膏の下なら安全だ。あそこへ逃げ込もう」
景公は間もなく死んだという。
病気だけではない。どんな仕事でも、病、膏肓に入らぬうちに、早めに手を打つことを心がけなければならない。
早めの対策
準備にも通じるところではありますが、何事も早めの準備や対策を講じることが大切であることがわかります。「まだこれぐらいだったら大丈夫だろう」というような自分に対する甘えた気持ちが、事前準備を怠ってしまいます。
自分という人間を客観的に評価し、”身体を休める時“なのか単に”自分への甘えからくる緩み“なのかを判断しなくてはなりません。
心労が溜まっているときには、回復するために休息は非常に大切な手段です。しかし、心労が溜まっていないのに、休みを多くとってしまうのは自信の能力をさげてしまいます。
時間は各人平等に与えられています。その時間をいかに使うかで、能力に差が生じてきます。
将来、楽しく過ごすために今を一生懸命に生きていくことが大切だと思います。
感情を大切にする
”時すでに遅し”といったことにならないように、事前準備を周到にして物事を前に進めていくことが大切だと思います。
準備が怠ってしまう要因としては、”物事を適当”にしてしまう習性があるのかもしれません。
適当には、「ふさわしいこと」という意味もあれば、「いい加減なこと」という意味もあります。
適切に対応するためには、一時の感情に流されずに、いい加減になってしまう感情がどうして生じてしまったのかという根本原因を理解しておかないと、いい加減な対応となってしまう感情がつきまとってしまい、準備を怠ってしまいます。
いい加減な対応ばかりとるのではなく、しっかり立場や目標を成し遂げるためにふさわしい行動をとることが自身の能力や価値を高めるために必要な手段だと思います。

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