中国古典〜1日1言〜:4/17
4/17
慮らずんば胡ぞ獲ん、為さずんば胡ぞ成らん
-弗慮胡獲、弗為胡成-
「書経」
慮らずんば胡ぞ獲ん、為さずんば胡ぞ成らん
「なせばなる」の中国版と言ったところである。
前段の一句
「役に立つ教えを聞いても、上の空で聞き流していたのでは身につかない。本当に自分のものにするためには、自分の頭で考えなさいというもの。」
後段の一句
「頭で考えてばかりいて実行しなかったら、せっかくの知識も宝の持ち腐れに終わるというもの。」
特にこの必要があるのは、現代の若者たちかもしれない。かれらの多くは、出来合いのハウツウにならされて、自分の頭で考えようとしない。これでは、せっかくの知識も身につかないのではないか。
子どもたちには自分で考えて実行する機会が必要
この言葉をとおして、ますますこういった“自分で考えて実行する”機会が重要であると考えさせられます。
現代において、SNSによって容易に疑問に対する答えが与えられます。自分で調べて考えて行動するという機会が喪失されている傾向にあります。
私が素晴らしいトレーナーだと感じている阿部さゆり氏は、「一次資料にふれて自分で解釈する」ことの重要性を述べられています。私も全くの同感です。リハビリ系の論文などでも一次資料からの引用がよくされています。そういった一次資料に共通しているのは、“比較対象の研究がなされている”ことだとおもっています。
研究デザインにおいて、ケーススタディと一次研究での知識というのは大切になってくると思っています。
学生時代から、こういった研究デザインを知り、自らケーススタディから段階的に上に進める研究をおこなっていく経験は大人になってから情報リテラシーを高めるために大切な知識だとおもいます。
三位一体
友人から素晴らしい情報を頂いたので、この言葉とあわせて記述します。
あるスポーツクラブのチームですが、そのチームは毎年一定の実力を保つことができているそうです。そこには体づくりのために保護者のサポートがあるそうです。「選手だけが頑張ってもダメ。保護者だけが頑張ってもダメ。指導者だけが頑張ってもダメ。」三位一体となって成長のために取り組んでいる内容が記されています。
この言葉にもあるように、自分の頭で考えて実行することを、学生時代から数多く実行する機会をつくることが人類にとって重要なことだと感じました。
本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。