中国古典〜1日1言〜:5/2
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備えを以って時を待ち、時を以って事を興す
-以備時待、以時興事-
「管子」
備えを以って時を待ち、時を以って事を興す
どんな仕事でも、十分な準備をもってとりかからなければ、成功はおぼつかない。また、せっかく万全の準備をととのえてもも、よいタイミングをとらえて始めなければ、失敗を免れない。
「周到な準備をととのえて好機の到来を待つ。好機到来と見るや、ただちに行動を開始する」
ここで肝心なのは「待つ」ということである。しかも、ただ漫然と待つのではない。十分な準備をととのえながら待つのである。これは、個人の処世にも当てはまろう。人生には、必ず一度や二度の出番が回ってくる。その出番に備えて、ふだんから十分に力をたくわえておきたい。
待ち方
「待つ」ことの重要性を学ばせてもらえる言葉です。それも、ただ漫然と何もしないでまつのではなく「力をたくわえる」ということが大切であると述べられています。すぐれたリーダーはみなこのように行動したとも述べられていました。
人生における大きな挑戦というのは、そう頻回に訪れるものでもありません。好機到来となれば、それまでに蓄えていた力を発揮できるように努めなければいけません。
自信の能力というのは、常に変化しながら維持されていくものだと私は思っています。道具もそうですが、メンテナンスをしなければ劣化します。人間の能力も、一度身につけたからといっても使わなければ劣化していきます。なので、日々の学びというのが大切になってきます。
人間の思考力も、知識がベースとなってきます。人間の行動力は思考力がベースとなると私は思っています。さまざまな情報につねにアンテナをはり、吸収し続けることが好機到来を引き寄せる手段かもしれません。
タイミングを見誤らない
好機到来に、ただちに行動を開始することができるかは、常に情勢を把握する心がけをする必要があります。
情勢とは「変化していく物事の、その時々のようす。今、物事がどのように動いていて、今後どうなっていきそうかという、状況の流れや方向」
時代情勢、世界情勢、日本情勢など…
つねにわたしたちはこういったカテゴリーのなかに生きています。自分達がいる時代や、世界や住んでいる国がどのような情勢になっているか察する力が大切です。
そういった情勢を把握していれば、好機到来を掴むことができると思います。
そのためにも、歴史を学ぶということが大切であるとあらためて感じることができます。
本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。