中国古典〜1日1言〜:1/29
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知、仁、勇の三者は天下の立徳なり
-知仁勇三者天下之達徳也-
「中庸」
知、仁、勇の三者は天下の立徳なり
徳:人間の持つ気質や能力に、社会性や道徳性が発揮されたもの
徳は幾つもの要素から成り立っている。そのなかでも、とりわけ重要なのが、知、仁、勇の三つだという。
知:”深い読み“と、ものごとを”適切に処理”できる能力
仁:相手の気持ちや立場に立って考えてやること
勇:決断すべき時に決断できる能力
この三つの徳は、厳しい現実を生きていくうえで、必要不可欠なものであることが理解できるであろう。
知:”深い読み“と“適切な処理”
これには経験が必要であると感じています。
深い読みができるようになるには、知識と経験が必要です。この知識と経験は、どれだけ知識があるか、そしてどれだけ経験(成功,失敗)を積んだかに左右されると思われます。
何も経験がない人が、“深い読み”と“適切な処理”は非常に難しいです。
なので、失敗はネガティブなものではありません。
”知”を身につけるためには、失敗や敗戦などうまくいかなかったという経験が非常に大切になります。
そして、成功や勝利など物事がうまくいく経験を積むことで”適切な処理”ができるようになると考えています。
この成功と失敗の両方を積み重ねることが、”知”を身につけるために必要なことと考えています。
仁:相手の立場にたつ
相手の立場に立つ、つまりは思いやり。とこの著書には述べられています。
コミュニケーションを図るために、この”仁”が大切になってくると考えます。
人は誰しも、意図せず言葉でヒトを傷つけた経験があると思います。そして、その逆もです。
こういった経験をすることが、相手の立場にたつためには必要だと思います。
勇:決断するとき
”虎穴に入らずんば虎子を得ず”ということばがある。
大きな成果を得るためには、リスクをとることが必要である。そこでは決断という行為が必要になります。
リスクをとって決断するときには、勇気が必要です。その勇気をとるのも、何も考えずに決断するのは浅はかです。
しっかりこの決断をするには、時勢を読む必要があります。
決断をするときには、浅はかな勇気ではなく、時勢を読み熱意のある勇気が必要です。