中国古典〜1日1言〜:3/9
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和を貴しとなす
-和為貴-
「論語」
和を貴しとなす
「人と人とがむつまじく親しくすることを貴いものとする」という意味。
聖徳太子が十七条憲法の冒頭に掲げた「和を以って貴しとなす」ということばは、もともと『論語』が出典である。
孔子の弟子の有若がこう語ったとある。「礼の用は和を貴しとなす。先生の道もこれを美となす」
礼とは社会生活の規範であるが、それの実践にあたっては和の心が根本になければならない。
有若は「しかし、どんな場合でも和の心さえあれば十分だというわけではない。いかにも和は大切だが、一方で礼による祈り目がないと、せっかくの和もうまくゆかぬことがある」
和だけが先行するのではなく、それと同時に、社会生活の規範がしっかりと確立されていなければならない、というのだ。
礼儀を学ぶ
少年サッカーの現場において、挨拶や荷物の整理、準備や片付けなどサッカー以外の場面でも行動がチーム力に反映することを感じています。
そういった事をすればチームが強くなるのではなく、強いチームというのは、当たり前のように挨拶や準備、片付けなどを行えるのだと感じています。
チームには和の心が大切であり、思いやりのある行動が重要な因子である。それと同時に社会生活の規範がしっかりできていないと、和のあるチームにならないと私はとらえています。
どのように礼儀を学べば良いか?
少年サッカーの現場で、しばしば「挨拶をしろ」などという言葉を聞きます。私も子供達に言っていることでもあります。しかし、子供は大人を真似て成長する生き物でもあると私は思っています。子供達に礼儀を学ばせるためには、指導者や周りの大人が礼儀の手本をみせないといけないと最近は感じています。
子供達へ、礼儀の重要性を認識させることから始まります。そして、大人が礼儀のある態度を子供達へ示すことも礼儀を学ばせる重要な機会だと思います。
そもそも、礼儀を重んじることで、落ち着きが得られます。物事に取り組む準備を多くできているからです。
テストなどで、慌ててしまうのはしっかりと勉強ができていなかったり、自分に自信が持てないからです。しかし、しっかりと勉強をして準備を完璧にして臨むと、落ち着いてテストに臨むことができます。
礼儀も同じで、サッカーに取り組む前に準備をより多くできていることになります。そういった姿勢が試合などの本番で落ち着きを生むための一つの方法だと思います。
プロがルーティンを重んじるのは、この普段通りの感覚を保つための準備だと思います。
時には厳しさも必要
和をもって貴しというのは、馴れ合いなどではないと思っています。徳のある人物たちの集団にするためには、討論することは大切である。
中国古典〜1日1言〜:1/29
やさしさには、相手を正すために厳しい言動をとるのもやさしさである。
「和を以って貴し」という有名な聖徳太子の言葉ですが、弟子の有若がいうように社会生活の規範がしっかりとれる人物であることが一番大切だと私は考えています。
少年スポーツに携わる指導者として、こういった人格形成の教育にも力を注ぐ必要があると強く思っています。
本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。