原発について、東日本大震災前後での変化と現状

谷本一真
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日本の電源構成はどう変わったのか

原発の再稼働を考えるときには、「原発が何基動いているか」だけでなく、日本全体の電気が何によってつくられているのかも見る必要があります。

東日本大震災前の2010年度は、原子力が25.1%、火力が65.4%、再生可能エネルギーが9.5%でした¹。ところが、福島第一原発事故後に全国の原発が順次停止したことで、2014年度には原子力が0%となり、火力発電の割合は87.5%まで上昇しました²。

その後、再生可能エネルギーの導入拡大と原発の一部再稼働により、2024年度には再生可能エネルギー23.0%、原子力9.4%、火力67.5%となっています³。

年度再生可能エネルギー(水力含む)原子力火力その時期の特徴
2010年度9.5%25.1%65.4%東日本大震災前。原子力が電力供給の約4分の1を担っていた¹
2014年度12.5%0%87.5%原発停止により、火力への依存が大きく高まった²
2020年度19.8%3.9%76.3%再エネが増え、原子力も一部再稼働したが、火力依存は高かった⁴
2023年度22.9%8.5%68.6%非化石電源比率が東日本大震災以降で初めて30%を超えた⁵
2024年度23.0%9.4%67.5%原子力と再エネがやや増え、火力は少し低下した³

この表からわかるのは、震災後の日本では、原発が止まった分を主に火力発電で補ってきたということです。2014年度には火力が約9割近くを占めており、これは震災前とは大きく異なる電源構成でした²。

一方で、近年は再生可能エネルギーの割合が増え、原子力も一部再稼働しています。その結果、2024年度の火力発電は67.5%まで下がっています³。ただし、それでも日本の電力供給の約3分の2は火力に依存している状況です。

つまり、現在の日本は「原発依存に戻った」というよりも、「火力依存を少しずつ下げながら、再エネと原子力を増やしている途中」と見る方が近いかもしれません。

電源構成の変化を一言で見ると

時期ひとことで言うと
震災前原子力が大きな柱の一つだった時代
震災直後〜2014年度原発停止により、火力依存が急上昇した時代
2020年度頃再エネが増え始め、原子力も一部再稼働した時代
現在火力依存を下げつつ、再エネと原子力を増やしている時代

原発を考えるときには、「原発を動かすかどうか」だけでなく、「火力依存をどう減らすのか」「再生可能エネルギーをどこまで増やせるのか」「安定供給をどう守るのか」という視点も必要になります。

参考資料

  1. 資源エネルギー庁.(2012)「平成22年度(2010年度)におけるエネルギー需給実績(確報)」.
  2. 日本原子力文化財団.「エネルギーミックスの重要性」.
  3. 資源エネルギー庁.(2026)「令和6年度(2024年度)エネルギー需給実績(確報)を取りまとめました」.
  4. 環境省.「エネルギー転換部門におけるエネルギー起源CO₂」.
  5. 経済産業省.(2025)「令和5年度(2023年度)エネルギー需給実績を取りまとめました」.
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谷本一真
谷本一真
理学療法士、呼吸療法認定士、心臓リハビリテーション指導士、PRP-Japan、JFA-B級
PRI(Postural Restoration Institute)コンセプトを基に、障害予防やパフォーマンス向上を目的としたコンディショニング指導を行っています。また、小学生を中心にサッカー指導者としても活動し、子どもたちの心身の成長をサポートさせていただいています。 運動や生活習慣の改善を通じて、健康づくりのサポートに情熱を注いでいます。
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