中国古典〜1日1言〜:6/30

6/30
呉越同舟
-呉越同舟-
「孫子」
呉越同舟
現在ではたんに仲の悪い者同士が同じテーブルにつくことを意味するだけだが、原典の『孫子』の意味は、これとはだいぶちがう。
呉の人間と越の人間は、むかしから憎しみ合っている。そのかれらがもし同じ舟に乗り合わせ、大シケにあって難破しそうになったらどうするか。助かりたい一心で、憎しみなど忘れて一致協力するにちがいない。
組織の活性化をはかるのもこれと同じ要領だとそのたとえとして「呉越同舟」が使われているのである。
読書も同じ
私はこれまで読んできた本で衝撃を受けた本が「『役に立たない』と思う本こそ買え」(著者:森田正光氏)です。この著書の題名も呉越同舟と同じかもしれません。憎しみ合うわけではないですが、自分という枠の中にない思考を加えるためには、こういった枠の外にありそうな本を読むことで大きな思考の変化が生まれるのかもしれません。
私自身も、読書を始めた頃は自己啓発本を中心に読んでいました。しかし、この本と出会ってからさまざまな種類の本を読むようになりました。そこから色々な人との会話がおこないやすくなりました。特に病院勤務時代には、急性期病院に勤めていたため、入れ替わりで様々な患者様を担当しており担当した世代の方や趣向にあわせて会話をすることができていました。
人間の思想も、さまざまな考えを情報として得て、そこからその個人の背景に基づいた知恵となり自身の思想として昇華することができるのだと思います。
人間の本能は皆同じだと信じたい
この世の中に生きている以上、皆が幸せに暮らせるようになる社会が1番住みやすい世界になると私は思っています。しかし、人間は争いの歴史の中に生き続けています。戦争が終わることはあるのでしょうか。
人間であり、その国の国民であり、その国の繁栄を皆が願っているのかもしれません。しかし、その国の発展には他の国を搾取したり利用したりして繁栄を成し遂げている国もあるのかもしれません。
地球の危機という局面に合うことが、このさき来るかどうかはわかりません。そもそも、自然を相手に人間は無力だと思います。
この地球の危機を金融資本家が利用して、ある国を圧縮させある国が栄えるということはあってはならないと思います。
この呉越同舟であるように、双方が対等な立場であればお互い力を合わせることができるのかもしれません。しかし、世界はそれほど単純なものではなくなってきています。
お互いが手を取り合うには、呉越同舟、お互いがお互いを認め合える存在でなければならないのかもしれません。

本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。