中国古典〜1日1言〜:6/20
6/20
四時の序、功を成す者は去る
-四時之序、成功者去-
「史記」
四時の序、功を成す者は去る
四時の序:春夏秋冬が移り変わること。
春は春の役割を終えれば夏にその地位を譲り、夏は夏でその役割を終えれば主役の座を秋に譲り渡して、自分は舞台の裏に引っこんでいく。人間もそうあるべきだ、というのである。
自分の役割を果たし終えたら、いさぎよく舞台から退く。これもまた人生作法の一つなのかもしれない。
人生における役割
他者に対する自己の役割について、指導者なら他者に対して自分はどのような役割があるか考える機会がよくあると思います。春夏秋冬をこのような形で表現する史記はさすがだと改めて思います。
春夏秋冬というのは、人間にさまざまな変化を与えます。着る服や生活様式、そしてそれは人間の感情にも多大な影響を与えていると思います。
指導者も選手への心情に良い影響が与えられる存在でなければなりません。この言葉を通して改めて考えることができます。
春夏秋冬と似ている言葉に、喜怒哀楽があると私は思います。子供時代にはこの喜怒哀楽を体験させる事は、大人へ向かって非認知能力を高めるためにも重要な経験ではないかと思います。
子供時代には自己の確立に向けてさまざまな体験や学びを経ることが大切だと私は思います。そして、大人になった時に、自分が他者においてどのような役割を担えるのかを構えておくことは、重要なことではないでしょうか。
小学年代に必要なこと
私は小学年代においては、“楽しさ”を覚えることが大切だと思います。楽しければ、それについて更に深く追求することができます。楽しさがベースにあると辛いことや悲しいことに出くわしたとしても、それを乗り越えられる拠り所が生まれます。
特に小学生において、大脳皮質が発達していないフェーズにおいて理論的なことばかりを並べても好奇心が高まらないと思います。
“楽しさ”に気づかせてあげることが、大人の役割の一つだと思います。そして、指導者としてはその楽しさをしっかり深掘りしてあげることが大切だと思います。楽しくサッカーをする先には練習の強度に苦痛を感じることもあるかもしれません。しかし、それが心を成長させてる経験にもなりますし、それらに耐え忍んだ先には、大きな喜びが待っているかもしれません。
本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。