中国古典〜1日1言〜:5/28

5/28
呉下の阿蒙に非ず
-非呉下阿蒙-
「三国志」
呉下の阿蒙に非ず
呉下の阿蒙:進歩しない人間
一念発起した呂蒙は、寸暇を惜しんで兵法書や歴史書を読みあさった。たまたまそのころ、先輩の将軍が呂蒙の屯営に立ち寄った。すると呂蒙はとうとうと戦略戦術を論じたてて、先輩の将軍を感服させた。そのとき、先輩の将軍のもらしたのが、このことばである。
会話をするとその人物の能力がわかる
友人や職場の人など、日常生活の会話でその人の能力を推し量ることができると考えられます。それは、その人が発する言葉や考え方、語彙力などで推察できます。
今の国会での答弁などの発言を聞くと、遠回しに周りくどい答弁を繰り返したり、質問も表面的なところが主で本質的な議論が多くなされていないと感じてしまいます。
単純に、「この人すごいよく考えているな」「話が分かりやすいな」など、会話の中でポジティブな感情を抱ける人物は呉下の阿蒙ではないと思います。
久しぶりに会う友人などに、会話のなかで”昔とかわったな“と言われることはとても喜ばしいことなのかもしれません。(もちろんポジティブな意味で)
分かりやすい説明をできるということは、内容を詳しく理解していないとできないと私は思います。そのためにも、物事の本質を理解し、その本質から逆算して様々な問題を考えて対処する術を磨いていくことが大切だと思います。
進歩しない人間とは?
少年サッカーなどの現場で、”成長する人“と”成長しない人“に分かれることがあります。進歩したなという人は、やはり努力をしています。人生において”楽しい事”と“しんどい事”のどちらが多いかといわれたら、私は後者だと思います。
その“しんどい”事柄に対して、どれだけ辛抱して取り組めるかというのが成長の軌跡となるのではないでしょうか。
辛いことにも耐えて努力を継続できる人物。そういった人物には大きな成長が待っていると思います。
現代では「何でもすぐに手に入る」ということが昔に比べると多くなっています。そういった背景も忍耐力や辛抱する力を阻害している一つの要因だと思います。
“辛い事”をそのままネガティブに捉えるのではなく、その先にある成長を見据えながら自身に必要なことと捉えて取り掛かることが、進歩できる人のマインドではないかと思います。
リフレッシュや休むことも大切
近年、アスリートの休養がニュースになる事があります。大坂なおみや佐々木朗希、八村塁など。辛い出来事がずっと続くといつかパンクしてしまいます。成長を見据えながら努力することも大切ですが、どこかでうまくガス抜きをしながら進歩していくことも、体や心を壊さないために大切なことだと思います。

本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。