中国古典〜1日1言〜:5/5

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明極まれば、則ち察に過ぎて疑い多し
-明極則過察而多疑-
「近思録」
明極まれば、則ち察に過ぎて疑い多し
明:洞察力
「頭が切れる」とか「切れる人物」と言うが、あの「切れる」というニュアンスがこの場合の「明」に近いかもしれない。
「明」はリーダーにとってぜひとも必要な条件である。これがなかったら、たちまち組織の舵取りに失敗してしまうだろう。だが、それと同時に必要とされるのが、決断力である。
「察に過ぎて疑い多し」となったのでは、迷いばかり生じて、決断すべきときに決断できなくなる。それではリーダー失格と言わざるをえない。
決断力
リーダーや指導者として求められるのが決断力であると思います。そういった決断力を高めるためには、経験や知識、あと失敗体験を積み重ねていくことが決断力を高める重要な因子になると思います。
経験だけを積んでも、決断力が高まるわけではありません。その場の状況を把握できる洞察力も非常に大切です。そして、決断を支える知識です。
そして、大切なことは決断したことを成功へとつなげるための取り組みです。決断をした後の行動を大切にすることが大切です。決断したことに優劣をつけるのではなく、決断した後の行動に優劣をつける必要があります。観点をすり替えないことが大切です。
迷いが生じること
迷いが生じる時点で、自分に自信がないとみてとることもできます。知識や自前準備が充分にできていないということです。
誰しもが、人生において迷いを感じることがあるかと思います。そういった時というのは、知識と準備が怠っているということです。それが、自信が持てないということでもあります。
迷いが生じているということは、自分の伸び代に気づかせてくれるキッカケになります。
選択肢が多くなっても、その中で優先順位を素早くみつけて決断していく。そういった経験や、常に知識をアップデートしていくことが決断力を高める重要な方法だと感じています。
迷いが生じる出来事を大切にし、真摯に向き合って決断し、決断したあとの行動を大切にしていくことがリーダーとしての能力を高めるために必要な経験となるのだと思います。

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