サッカー
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サッカーの用語を分かりやすく再定義する風間理論が素晴らしい。少年サッカー指導において伝えるべき技術とは?

谷本一真
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風間八宏氏の著書、「技術解体新書サッカーの技術を言葉で再定義する」を読み終えて、サッカー指導に関する知識を明瞭化することができました。

少年サッカーを指導している立場として、子供たちにいかに分かりやすく伝えるかは重要なテーマです。

この著書を読み終えて、1番学べた事は「サッカーにおいてはタイミングが決定的な要素」という事です。そして、タイミングを共有するために以下の知識と技術が大切であることを学ぶことができました。

  • 「止める」の定義と目的
  • 「受ける」の定義と目的
  • 「外す」の定義と目的

風間八宏氏の著書から、学べたことを私なりに知識整理していきます。

サッカーにおいて大切なことはタイミングの共有

「正しいと間違いの差は1秒の違いでしかない」

ヨハン・クライフ

正しい瞬間に正しい場所にいること

たとえ正しい場所にいても、それが1秒早くても遅くても間違いになる。

サッカー経験者なら、欲しいタイミングでボールが来なかったり、パスを出したいタイミングで味方の動き出しがなかったりといった経験は誰しもが経験しています。

風間理論において、このタイミングを共有するための大切な手段が「止める」という技術です。

止める

いつでもパスが出せる状態。(=ボールを静止させた状態)

止めるとは、このような状態のことを指します。“ボールが動いていたら、それは止めるではなく、運ぶになる”と風間八宏氏は述べています。

止めることができれば、ボールを見る必要がなくなります。よって敵と味方の状況を見ることができます。ボールが動いていると、目でボールを追ってしまい周りの状況を確認できなくなります。

この止めることができれば、タイミングを共有することができるのです。

この止めることがタイミングをあわせるサインとも述べています。

蹴る

点と点を合わせる。

これは止めるにもつながることですが、風間八宏氏はボールを止める・蹴るについて、点と点を合わせることがベストと述べています。

「蹴れない選手に止める場所はない」

いくら止めることができるといっても、その後に蹴ることができなければ、止めても意味がありません。

そのためにも、リフティング能力(ボールの芯を捉える能力)は大切です。

少年サッカーにおいて、蹴るという技術が身について、止めるという技術が大切になってくると感じました。

逆にみると、”止める“という言葉には“蹴れる”という意味も含まれるということです。

運ぶ

手で持っているように、ボールと一緒に動く

いわゆるドリブルです。
手で持っているようにドリブルすることができれば、すぐにボールを操作することができるため、相手が来ても落ち着いて対応することができます。

ボール扱いが上手い選手ほど、顔を上げてまわりを見ることができます。そして、敵が来ても慌てずにいられます。イニエスタ選手が上手いのはこの運ぶという技術(手でボールを持っているようなドリブル)に長けていることも一因だと思います。

風間理論は
①ボールを扱う
②体を扱う
③相手を扱う
④頭を扱う

ということを大切にしています。

少年サッカーにおいては、まず①と②がが大切だと思います。それができてくると、③と④ができるようになり、相手をみてサッカーができるようになり試合が楽しくなります。

受ける

味方がパスを出せるタイミングで、マークを外してパスを受ける

“受ける”をより言語化すると

  • 敵の動きをみて、守れない場所をつく
  • 敵と同じものをみてはいけない

このように風間八宏氏は述べていました。

この考えに私は感銘を受けました。ボール扱いが上手くない選手は、常にボールしか見ることができません。つまり、相手と同じものを見ているのです。

この受けるためには、ボール扱いが上手くないといけません。受けた時にボールを扱う技術がないとボールを扱うことにしか集中できず、周りを見ることが難しくなるからです。

少年サッカーの指導をしている上で、上手い選手と上手くない選手の差はここにあると私は考えています。

外す

最終ラインの1人を壊すこと

ここで大切なのは、外すはシュートを打つために必要な技術であるということです。

“受ける”はMF選手やSBの選手、FWでも下がってうける時に必要な技術です。これはシュートに直結する動きではありません。”受ける”はフィールドに立つ選手全員に必要な技術だと思います。

“外す”という動きは、最終ラインのディフェンス選手を壊す手段とし、シュートを打つために必要な技術です。
これは特にFWに必要な技術だと思います。

少年サッカーの現場において、練習の中でシュート練習が1番喜ばれます。やはりシュートを打つことは楽しいです。社会人サッカーでもそうです。

シュートを打つための“外す”という技術をみなが共通理解をすれば、試合の中でシュートを打つ場面を多く作ることができると考えています。

まとめ

サッカーにおいて、”タイミングを共有する“ことはとても重要な技術です。

タイミングを共有するために
  • 止める技術
  • 受ける技術
  • 外す技術

このえ3つの技術を理解することで、チームがボール保持者に対してタイミングを合わせることができます。そして、ボールホルダーとオフザボールの選手が”相手をみてプレーする“というベースができあがります。この相手をみてプレーすることができれば、どのような相手にも駆け引きをして挑むことができます。

少年サッカーにおいて、この3つの知識と技術をトレーニングに落とし込み、言語化して選手に指導することが必要なことだと感じました。

中学、高校年代につなげるために、サッカーIQを高めていくことが指導者として大切な役割だと考えています。

ABOUT ME
谷本一真
谷本一真
理学療法士、3学会合同呼吸療法認定士、心臓リハビリテーション指導士、PRP-Japan
PRIコンセプトを基に、障害の予防とパフォーマンスの向上を目的としたコンディショニングをおこなっています。また、サッカー指導者としても活動しており、特に小学生に対する指導を行っています。 運動や習慣改善によって健康を支援することに情熱を注いでおり、各個人のニーズに合わせたプログラムを設計しています。興味がある方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。詳細は直接やりとりの中でお伝えいたします。
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