【教育のデジタル化】フィンランドで紙の教科書復活！その背景と日本が学ぶべきこと

この記事では、教育のデジタル化を先行して導入してきたフィンランドで紙の教科書が再び採用され始めた背景を取り上げ、日本の教育環境についても考えてみました。

フィンランドで起こった問題とは？

教育先進国として知られるフィンランドでは、デジタル機器を積極的に授業に取り入れてきました。しかし、パソコンやタブレット中心の授業が、生徒たちの集中力の低下や心身の不調、学力の低下を招いていることが明らかになりました。

これを受け、フィンランドでは一部の教科で紙の教科書が復活。保護者や教員からも紙の教科書が歓迎されているとのことです。

他の国々でも同じ課題が浮上

フィンランド以外でも、シンガポールや韓国など教育水準が高い国々でデジタル化による問題が指摘されています。特に韓国では、AIを活用したデジタル教科書の導入計画があるものの、情報の正確性や子どもの健康に対する影響について慎重な意見が強まっています。

日本はこの流れをどのように考える？

日本では現在、GIGAスクール構想の一環として、生徒1人に1台のデジタル端末を配布しています。しかし、海外の事例を見ると、デジタル教科書導入に伴う懸念への十分な議論や対策がなされているのか疑問を感じます。

子どもたちにとって本当に必要な学びの環境とは何か。今一度、日本でも議論を深める必要があります。温故知新、古きを学び新しき事を知り、どちらの方が子供のためになる教育なのか、考えさせられました。

子どもの健康を守るための教育環境

デジタル教材には便利な面もありますが、一方で集中力低下や視力の低下、姿勢の悪化などのリスクが伴います。紙とデジタル、それぞれの良さを活かしながら、子どもたちの健康と学びの質を保つバランスの良い教育を目指すべきだと思います。

私も小学生のサッカーの指導を10年以上実施し、子供たちの変化を少なからず感じています。子供たちの可処分時間をデジタル機器が奪ってしまい、五観をフルに用いる体験型学習の機会が損なわれているように感じます。

まとめ

フィンランドでの紙の教科書復活というニュースは、単なる「紙への回帰」ではなく、教育の本質と子どもの健康に目を向け直すきっかけを与えてくれます。

日本でも、デジタルと紙のバランスを取りながら、子どもたちが健やかに成長できる教育環境について、真剣な議論を始める時期に来ているのではないでしょうか。

引用・参考文献

1. 読売新聞オンライン：「デジタル導入の『教育先進国』で成績低下や心身の不調が顕在化、フィンランドで紙の教科書復活『歓迎』」 https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/news/20250317-OYT1T50203/
2. Reuters：「Books in, screens out: Some Finnish pupils go back to paper after tech push」https://www.reuters.com/world/europe/books-screens-out-some-finnish-pupils-go-back-paper-after-tech-push-2024-09-10/
3. Financial Times：「South Korea to introduce AI digital textbooks despite concerns over accuracy and children’s health」 https://www.ft.com/content/1f5c5377-5e85-4174-a54f-adc8f19fa5cb

谷本一真

理学療法士、呼吸療法認定士、心臓リハビリテーション指導士、PRP-Japan

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PRI（Postural Restoration Institute）コンセプトを基に、障害予防やパフォーマンス向上を目的としたコンディショニング指導を行っています。また、小学生を中心にサッカー指導者としても活動し、子どもたちの心身の成長をサポートしてさせていただいています。 運動や生活習慣の改善を通じて、一人ひとりの健康づくりのサポートに情熱を注いでいます。個々のニーズや目的に応じたプログラム設計を行いますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。お問い合わせはSNSや問い合わせフォームからお願いいたします。