中国古典

中国古典〜1日1言〜:3/22

谷本一真

3/22

患いは忽せにする所より生じ、禍は細微より起こる

-患生于所忽、禍起于細微-

「説苑」

患いはゆるがせにする所より生じ、禍は細微より起こる

説苑ぜいえん:中国、前漢代の説話集。儒教的立場から様々の伝説・故事を収録。

ちょっとした気持ちのゆるみから、大きな事故が起こるのだという。
人間のしでかす失敗の本質は、昔も今も、あまり変わっていないのかもしれない。
なにか問題が起こっても、これはまあ些細な問題だからと、目をつぶろうとする。その結果、問題をこじらせて、いよいよ解決をむずかしくしてしまう。
好調なときこそいっそう気持ちを引き締め、些細な段階のうちに禍の芽をつみとるのが、賢い処世なのかもしれない。

 

禍を転じて福となす

禍をすべてネガティブに捉えてしまうと、未来について考えることに欠けてしまうことがあります。説苑のこの言葉には、禍の芽を摘み取ることの重要性が唱えられているように思います。

しかし、禍に抗ってもどうにもならないこともあります。コロナ禍などもそうです。この禍をどのように捉えてどう自身を変えていくかということにシフトしないといけません。
コロナ禍前に戻ろうとすることは、後退でしかありません。このコロナ禍で生じたパラダイムシフトをどのように生かしていくかを考えていかないといけません。

禍を転じて福にかえる

この禍を多角的な視点でみていかないといけません。パラダイムシフトとは「思考や概念、規範や価値観が、枠組みごと移り変わること。」という意味があります。
「全米ナンバーワンビジネススクールで教える起業家の思考と実践術 あなたも世界を変える起業家になる」の著者である山川氏は著書で”一歩踏み外す勇気”が目の前の世界を変えるために必要なことだと記述されています。

世界が枠組みを変えたのなら、人々の思考も枠組みから変えないといけません。その枠組みは宗教観や価値観などで人それぞれです。

一歩踏み外して、思い切って行動を移していくことで目の前の世界を変えられるかもしれません。

気の緩みからの禍にはしっかり早期から対応する

ミスから生じるトラブルについては、早期対応が大切です。ごまかしてしまう癖がついている人や、失敗や間違いを”恥”と思ってしまう人間にはこのようなことが生じやすいかもしれません。

人は誰でも失敗をする生き物です。成功を繰り返す人の方が圧倒的に少ないと思います。気の緩みだって誰にでもあると思います。素早く対処するかどうかの違いが大切です。

失敗や間違いを大切にし、人生の糧にしていくことが、成長には不可欠だと思います。

守屋 洋 中国古典 一日一言 PHP文庫

本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。

ABOUT ME
谷本一真
谷本一真
理学療法士、3学会合同呼吸療法認定士、心臓リハビリテーション指導士、PRP-Japan
PRIコンセプトを基に、小学生~高齢者を対象に運動療法を実施しています。 また、主に小学生を対象としたサッカー指導者としても活動しています。 PRIコンセプトに基づく運動療法を希望する方や、スポーツにおけるパフォーマンス向上に取り組みたい方、お気軽にお問合せください。
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