中国古典〜1日1言〜:4/1

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流水の清濁はその源にあり
-流水清濁在其源-
「貞観政要」
流水の清濁はその源にあり
源:組織のトップである。
トップがまともであれば、おのずから部下もまっとうになり、トップがでたらめであれば、自然にそれが部下にも感染していくものだという意味である。
名君といわれた唐の太宗が、このことばを引いて、つぎのように語っている。
「流水が澄んでいるか濁っているかは、源の善しあしにかかっている。君主と人民の関係を河にたとえれば、君主は源、人民は流水のようなものだ。君主が自分ででたらめなことをしておりながら、臣下にまっとうなことを期待するのは、ちょうど濁った源をそのままにしておいて流水の澄むことを望むようなもの、どだい無理な話ではないか」
源の重要性
この言葉でもあるように、源が清濁かどうかにかかっています。組織のトップの人間性が問われるのは、いつの時代でも共通のことだと思います。
「会社は人によって作られる」という言葉があります。会社に勤めている人たちの人柄が社風に反映されると私は思っています。そして、その人柄を集めるのは源の考え方や人間性が反映されると私は思います。「類は友を呼ぶ」という言葉がありますが、源が真摯に仕事や社会問題に対して取り組んでいくと、いつかきっと素敵な仲間と出会えて物事が前に進んでいくと思っています。
組織における尊敬される人物の重要性
組織のなかで求心力をえらえるためには、他人から尊敬される部分がなければならないと思います。専門職であれば、その専門性を追求し他者から評価されることで尊敬されるサイクルをつくることができると考えています。
私は小学生のサッカー指導をしていますが、小学生にサッカーの手本を見せることができます。そういった面で他者から評価される機会を得ています。そして、子供たちに対して真剣に向き合っていくことで責任ある言動をおこなっていくことが大切です。
組織におけるトップの存在は、その流水に多大なる影響を与えると考えています。その流水を栄養価の高い流水にするには、源の経験や清らかな心も大切になると思います。

本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。