中国古典〜1日1言〜:4/23
4/23
窮もまた楽しみ、通もまた楽しむ
-窮亦楽、通亦楽-
「荘子」
窮もまた楽しみ、通もまた楽しむ
中国を旅行してまず感ずるのは、生活レベルの低さである。「貧しいなあ」と誰もが思う。だが、もう少し注意深く観察してみると、人々はゆったりした時の流れで、それぞれがそれぞれのやり方で人生を楽しんでいるかのごとくである。
それぞれの境遇に自足しながら、じっくりと人生を楽しんでいる姿が、そこにはあった。むろん、人生を楽しむためには、経済的に余裕のあったほうが良いかもしれない。しかし、お金がなかったら人生を楽しめないのかと言うと、そういうものでもあるまい。
二度とない人生だ。せっかく生まれてきたからには、生活のなかに自分なりの楽しみを発見し、じっくりと人生を味わいたいものだ。
人生を楽しむ
こういう視点で、日々を過ごす余裕をもつことは大切だと考えさせられます。現代において、金融リテラシーの向上を図ろうとする書籍が多く出版されています。そういった書籍の目的の一つに、生活に余裕を持たせることがあると私は考えています。
数字的に余裕を持たせることも大切ですし、数字では測りきれない部分でも余裕を持つことが大切だと思います。そういった側面を、この言葉から学ぶことができます。
ここで大切なのは「楽しむ」ということです。大人は誰しも、子供時代に楽しかったことを記憶しています。人生において楽しむことのベースは子供時代に培われていくものと私は思っています。
そのためにも、子供時代には感性を大切にする事が大切です。抑圧的な教育ばかりではなく、放牧的な教育は大切です。食でもそうですが、グラスフェッドの方が健康的(栄養素が豊富)とされています。
グレインフェット:穀物中心で育つ
グラスフェッド:牧草中心を食べて育つ
人間の体は食べたものから出来上がりますが、人間の心は与えられた言葉から出来上がると思います。
少年期における大人の言葉かけというのは、君子となるための重要な栄養だと思います。
本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。