中国古典〜1日1言〜:6/3
6/3
意なく、必なく、固なく、我なし
-毋意、毋必、毋固、毋我-
「論語」
意なく、必なく、固なく、我なし
孔子の人間像を語ったことばである。
意:主観だけで憶測すること
必: 自分の考えを無理に押し通すこと
固:一つの判断に固執すること
我:自分の都合しか考えぬこと
孔子には、この四つの欠点がなかったという。孔子という人がいかにバランスのとれた人間像を形成していたか、よくわかるのである。
孔子がこういうバランスのとれた人間像を形成しえた理由は何か。それはほかでもない、人生の逆境にめげず、たえず自分を鍛えることを怠らなかったからだ。
バランス感覚、そして学び
「安定」という概念をどのように捉えるか、という視点である。安全なところにいつまでも居座ってしまうと小さな安定、小さな考え、小さな価値観で物事を考えてしまうだろうと思います。
大切なのは勉学をどのような視点で捉えるか。安定を得るためには、右の考えと左の考えを両方知識として持っておく必要があると思います。そうしたなかで、右派と左派をどう捉えて自分がどこで安定をしているのか知っておくことは大切だと思います。
そのバランスのとれた考え方をするためにも、この「意なく、必なく、固なく、我なし」という考え方は普遍的に語り継がれるにふさわしい言葉だと私は思います。
主観だけで、自分の考えだけで、一つの判断に固執、自分の都合だけ…
こういった考えは自己中心的な考えの典型的なパターンではないでしょうか。そういった意味でも勉強というのは大切です。勉強には、「自分の知らないことを知る」という概念があります。
学ことを続けるひとは、主観的にはならず、自分の考えだけにこだわらず、時には判断を柔軟に変えて、自分の都合しか考えないような行動はとらなくなると思います。
学ことをの大切さはには、こういった側面もあると改めて整理することができます。
本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。