個人戦術

8人制少年サッカー:ビルドアップにおけるCBの役割とは?

谷本一真

ビルドアップとは、自陣からボールを繋いでシュートまで持っていくことです。実際、ビルドアップからの得点は、現代サッカーにおいて15〜20%といわれています。

CBがとるべきポジショニングについて、映像分析してみました。

分析シーン

映像分析

CBはボールが来る前に何を観ておかないといけないか?

CBは、ビルドアップの際は、逆サイドを観ておかないといけません。

岩政大樹氏は、CBにおいて良いポジショニングについて、このように語っています。

センターバックは、ボールが来る前に、ボールと逆サイドの状況を見ておくことが大切。攻守において、右にボールがあるなら左を、左にボールがあるなら右を見ておく意識は忘れないように考えておかなくてはなりません。

岩政大樹 FOOTBALL INTELLIGENCE 相手を見てサッカーをする 株式会社カンゼン

このシーンのCBの問題点は2つあると私は考えています。

①相手を観る意識が弱い

プレーしながら考えるべきは二つ「どこに立つべきか」「どこを見ておくべきか

岩政大樹 FOOTBALL INTELLIGENCE 相手を見てサッカーをする 株式会社カンゼン

岩政大樹氏はこのように述べています。

サッカーにおいて、ボールしか見ていない選手は当然ですか視野が狭くなり状況把握ができなくなります。

このケースでは、逆を観ておく以前に常にボールしか見ていません。これでは、もしボールがきてもサイドチェンジを行うことが難しいでしょう。CBに限らず、オフザボールのときには相手をみて、どこから攻めたら効果的か考える必要があります。

少年サッカーにおいて、「ボールばかりを見る(ボールウォッチャー)」選手は多いです。

サッカーの攻撃は、相手のゴールに対して最短距離である中央を攻めるのが一番です。しかし、相手も一番怖いと思っている中央は、守備を固めてくる。

岡田武史 岡田メソッド 英治出版株式会社

岡田武史氏は、著書でこのように分かりやすく記載しています。

少年サッカーでは、中央を攻めたがる傾向があります。これは子供たちはゴールへの最短距離を無意識に認識しているからだと思います。

しかし、学年が上がるにつれて中央の守備は固くなり中央突破が難しくなります。

そこで大切になるのがサイドチェンジです。サイドチェンジをおこなっていくことで、サイドの選手が数的有利な状況が生まれやすくなります。

サイドチェンジをおこなうことで、サイドの選手が前にスペースがある状況でドリブルをできるようになります。そこで、相手DFにドリブルで仕掛けるシーンをつくることができ、1対1の勝負で勝てば一気にチャンスになります。

②立ち位置

このシーンでは、CBの立ち位置に問題があります。

1番は臍がゴール前を向いていない点です。これでは全体を観察する視野を確保することができません。
CBやGKは、全体を観察できるポジションです。見るではなく観るです。

観察することで『どこから攻めたらよいか?』を考えてチームに的確な指示をだすことができます。

そして、相手から外れたポジショニングが必要です。

このシーンの立ち位置のままでは、右SBが中に切り替えしてCBみパスを出そうとしても、パスカットされる可能性が高いです。

そのためにも、図で示している立ち位置に移動する必要があります。

ビルドアップにおけるCBの役割

全体を観る意識

ボールと逆サイドを見る意識

相手から外れた立ち位置(臍を正面を向けた姿勢)

8人制の少年サッカーは、レベルが上がるほどに試合展開がはやくなる。

こういった状況のなかで、ビルドアップにおいてプレッシャーが弱くなりやすいのがCBと GKだ。

チームにおいてCBにボール技術があり、落ち着いてゲーム展開できるプレイヤーがいるチームは強い。

CBにこういった役割があるという事を、少年サッカーでは知らない選手もいる。一人一人に知識を与えるのも指導者の役割です。

小学生に分かりやすく、サッカーの知識・技術・素晴らしさを伝えていきたい。

ちなみに、現代のCBには「ボール運び」「縦パスでの攻撃のスイッチ」など、ビルドアップ場面でも多彩な技術が要求されています。

少年期においては、まず身につけておきたいことが「ビルドアップにおけるサイドチェンジ」と考えています。
そのなかで、徐々に縦パスやドリブルで運ぶ技術を身につけたら良いと考えています。

宇和島市サッカー協会スペシャルトレーニングの一場面

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谷本一真
谷本一真
理学療法士、3学会合同呼吸療法認定士、心臓リハビリテーション指導士
PRIコンセプトを基に、障害予防に特化した運動療法を実施しています。 また、小学生へのサッカー指導や社会人サッカーチームの監督をしています。 PRIコンセプトに基づく運動療法を希望する方やスポーツにおけるパフォーマンス向上に取り組みたい方、お気軽にお問合せください。
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