中国古典〜1日1言〜:7/9
–鎡基ありといえども時を待つに如かず-
「孟子」
鎡基:畑を耕す農具
季節はずれの農作業をしていたのでは収穫を期待できない。
それよりは季節の訪れを待って作業を始めたほうが、たとえ粗末な農具でも立派な収穫をあげることができるというもの。
「鎡基」とは、いわばその人の実力にたとえることができる。
かりに十分な実力をもっていても、時をえなかったら、それを発揮できない。
実力もあり時に恵まれる、これがもっとも望ましいことだが、人生、そんなにうまくいくときばかりはない。実力をたくわえながら我慢強く時を待ち、うまく時をつかんだ者が結局は最後に笑うのかもしれない。
タイミング
どんなに素晴らしい鎡基をもっていても、タイミングを逃すと結果をだすことが難しくなる。そう思わせてくれる言葉です。
どんなに素晴らしいトレーニング方法でも、体の発達過程にあわせていないと怪我のリスクが高くなると考えます。(中学年代で高負荷のウェイトトレーニングなど)
スポーツにおいても、適切な技術を発揮するためには、試合の流れや相手の状況をみて適切に発揮することが大切です。そのためにも、賢さというのは武器になると思います。
古典的な文脈で考えれば、多くの中国の哲学、特に儒教や道教では「時」や「タイミング」は非常に重要な概念です。これは、成功や失敗、運命の転換点において、ただ素晴らしい機会や条件が揃っているだけでは不十分で、その「時」や「タイミング」が重要だと教えています。
こうした思想は、戦術や戦略、人間関係、さらには自己成長においても多くの応用があります。たとえば、孫子の「孫子兵法」では、タイミングと地形、人心などが戦局を左右するとされています。
時を読む
常に情報を取得するアンテナを張っており、今がどのような状況かを理解しようとする思考は大切だと思います。
スポーツにおいても、常に過去から今を分析し未来を予測する(流れを作る)ことを考えることでタイミングを逃す可能性を下げることができると思います。
現代においても、歴史の転換期にきていると私は考えます。中川昭一さんが暗殺されたことや安倍元総理の暗殺など、なぜ政治家(人)が暗殺されないといけないのか、私は理解に苦しみます。今回のパンデミックに関しても、なぜワクチンでの予防ばかりが報道され、人間が持っている免疫を高めるような情報も公平に報道しないのか。
ニュースの背景を読む努力をすることも、大切だと思います。
本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。