中国古典〜1日1言〜:7/5

‐信言は美ならず、美言は信ならず‐
「君子」
真実味のあることばは飾りけがない、飾りけのあることばは真実味がない
といった意味
たとえば美言の代表的なものに、お世辞がある。歯の浮くようなお世辞とか見えすいたお世辞、これはもう誰にでもわかる。しかし、もっと巧妙なお世辞になると、ついその気になってしまうのが一般的である。
『老子』の得意とする逆説的表現であるが、語られている内容はその通りであろう。
お世辞の場合は実害が少ないから、まだよい。
問題は甘いことばにまどわされるケースである。
老子のこのことばを肝に銘じておきたいところだ。
言葉の力
改めて、言葉にはとてつもない力が込められていることに気づかされる。
言葉には、さまざまな感情をのせることができる。「ありがとう」一つにも感謝の気持ちや、状況に応じて人を喜ばせることができる。
応援の力というのは、言葉の力でもあるだろう。感情を言葉で表すことができるのは人間の特権であろう。
さまざまな言葉を知っておくべき
語彙力というのは大人になってから、コミュニケーション能力を高めるために必要な力だと思う。
そのためにも読書は大切だ。小説から自己啓発や宗教に関するさまざまなジャンルの本を読むべきだ。言葉を知り、文章や物語から文字を通して感情を鍛えることができる。
近年な動画コンテンツの充実から、活字を読む機会が減っているとされている。耳からではなく、目を通して文字を理解する能力は大切だ。
後頭葉を使うことで、頭頂葉機能を鍛えることができる。(what回路、where回路)
動画では、状況の移り変わりが早く想像力を画像から取り込んでしまう。活字を使うことで、すべての状況を創造することができる。
かざらない言葉を扱う
自ら体験したことや、人とのつながりを通して経験したことを言葉で扱えるようにする。
そして、説得力を増す言葉を扱うためには経験が必要だ。簡単に手に入る経験は、価値がない。
努力して手に入れる経験を積み重ねることが、その人の言葉の価値を高めることができる。

本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。