中国古典〜1日1言〜:6/26

6/26
国を治むるの道は寛猛中を得るに在り
-治国之道在乎寛猛得中-
「宋名臣言行録」
国を治むるの道は寛猛中を得るに在り
国を治めるは、寛(ゆるやか)と猛(きびしさ)のバランスをとることにあるのだという。
名君の誉高い太宗が語ったことばの中に出てくる。
これは現代の政治にも、そのまま当てはまる。寛にすぎれば、てんでんばらばらに走り出して、国としての体をなさなくなる。
逆に猛にすぎれば、下からの活力が失われてしまう。
寛ならず猛ならず、このあたりの兼ね合いがむずかしいのである。
これは国の政治だけではなく、組織管理全体に通じることだ。
責任
このバランスをとることは、非常に難しいのだと考えさせられます。
まず個人に対してこのバランスがしっかり取れているか?という視点で考えることから始まるのではないでしょうか。人にこのバランスを押し付ける前に、自分自身がこのバランスをとることができているか?という事を整理しないといけないと思います。
時に自分自身に猛をしくことができているでしょうか。私自身もまだまだ自分自身に猛を課すことができていません。そういった組織管理をする人間は、自分自身に猛を課せるようにならなければなりません。
そうした上で、組織全体の猛と寛のバランスを考える資格が得られると思っています。
猛と寛
こういった猛と寛のバランスをとるためには、明確な目的意識がないと遂行できないのではないかと思います。
動機がないと、自分自身に猛をしくことは難しいと思います。
この言葉では政治についての言葉です。現代の政治家の人たちは、どのような動機で政治家となり国を良くしていこうと思っているのでしょうか。人間にはいろいろな思想があります。それは個人の幸せを追求するという思想もあれば、国の発展や繁栄を求める思想などさまざまだと思います。
現代の人間社会において、情報が複雑化し多様化している現代において強いリーダーシップをとれる人物の存在が重要だと思います。昔でしたら織田信長や豊臣秀吉、徳川家康など国の発展や防衛を主に考えて行動を起こして国を良くしていこうという思想が、我々日本人としてベースとなる心ではないでしょうか。戦国時代が人気があることや、江戸時代に繁栄した文化が現代でも人気がある(相撲や歌舞伎、芸術など)ことは、そういった背景が影響しているかもしれません。
私のまわりには、歴史や政治に興味がある人たちが少ないと感じています。学びを深めていくとみなが歴史や古文書などにいきつくと思います。そういった学びの重要性を教えられていないのが現代教育の問題点ではないでしょうか。政治に無関心の人間をつくってしまっている教育こそが問題です。
国を治むるには、現在日本がおかれている厳しい立場をしっかり教育するリーダーシップをもった人物が求められていると思います。

本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。