中国古典〜1日1言〜:6/24

6/24
諍臣は必ずその漸を諫む
-諍臣必諌其漸-
「貞観政要」
諍臣は必ずその漸を諫む
「諍臣」トップに過失があったとき、敢然として諌める臣下をいう。しかし、そういう諍臣でも、諌めるときは、「漸」すなわち兆しの段階で諌めるのだという。
なぜなら、末期症状を呈するようになっては、どんなに諌めても、もはや手遅れだからである。
たしかに、手の施しようがなくなってから強意見しても、なんの効果もない。「漸」のうちにしてこそ意味があるのだ。ムダなことはお互いやめたほうがよいのかもしれない。
早期発見、早期治療
病気には、この言葉がよく使われます。兆しの段階で治療することが大切です。この兆しを見逃さないことが大切だと思いますが、兆しを見つけることができない方が多いのではないでしょうか。
病気を予防するためには、病気の原因となるものを見つけないといけません。そのためには知識が必要です。その知識が足りないのが今の日本人ではないでしょうか。
1億2千万人いる日本人ですが、偏差値教育など”頭が良い”ということは”勉強ができる”ということになってしまっている気がします。しかし、本当に頭が良いとは日常における事象に柔軟に対応し行動を起こし、失敗しても成功のために進み続ける人のことを賢い(=頭が良い)というのではないでしょうか。
昔の人は、「賢いね」と言っていたと思います。今の日本人も自然と「賢い」という言葉を使っていますがその言葉の本質を十分に理解できていないのではないと思います。
賢者
賢者とは、一般的に賢い人のこと。賢人。反対は愚者。著名な思想家を指して使われることもある。
とあります。
賢いとは、”物事の考え方が優れている”という事として捉えることもできます。
人生において、「勉強できれば良いという会社に勤めれて、安定した生活がおくれる」という社会に現代はなっていると思います。
しかし、高所得者より、中所得者や低所得者の方が圧倒的に多い国がほとんどだと思います。日本では”勉強ができる”人が高所得者となり社会を牛耳り、政治を動かしているのではないでしょうか。
中所得者や低所得者の中にも賢い人は多くいると思いますが、社会を変えるまでの資金を持てない社会に現代はなっているのではないでしょうか。
兆し
この言葉にある”兆し”については、少年期に日本人としての心をしっかり持てるような教育や言葉かけをすることが大切だと思います。
少年期に携わる指導者として、自身が扱う言葉を磨き、子供の歪んだ心の兆しが見える段階で、正しい道に誘導する対応を心がけていきます。

本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。