中国古典〜1日1言〜:2/9
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遇と不遇とは時なり
-遇不遇者時也-
「荀子」
遇と不遇とは時なり
この言葉は孔子が不満を持った弟子に対して言った言葉
遇:何をやってもとんとん拍子に進むこと
不遇:何をやってもうまくいかないこと
誰の人生にも、遇と不遇がついてまわる。問題は不遇な時の過ごし方だ。そんなとき、変に卑屈になったり、じたばた悪あがきをしていたのでは、将来の展望が開けない。
物事がうまくいかない時こそ成長のチャンス
「耐え難きを耐え、忍び難きを偲び—— 」
これは玉音放送で昭和天皇が発した言葉ですが、昭和天皇もこの言葉の最後には「万世のために太平を開かんとす」とあります。
戦後の日本は経済再生に向けて、これまで培ってきた技術を発揮して経済再生を図り、加えて戦争特需により経済発展が進みました。
日本の昭和には、耐え難きを耐え忍び難きを偲びの精神が、困難な状況を乗り越える精神のベースができていたのかもしれません。
力を蓄える
人間は誰しも、物事がうまくいく時とうまくいかない時があります。成功する人は、物事がうまくいかない出来事の捉え方が違うのかもしれません。
うまくいかなかったという事は、そこに成長のチャンスが顕在化しています。それに対して改善を図ることが大切です。
私自身も、病院勤務時代は、患者様に対してもっと良いリハビリができないか模索する毎日でした。常に向上する気持ちがないと、技術が劣ってしまいます。
少年サッカーの指導も、子ども達がうまくなるために、もっと良い指導ができように学び続けることが大切です。
今年で少年サッカー指導を始めて10年目になりますが、学びを深めれば深めるほど、至らない点が多々見つかります。
コロナ禍で活動制限を余儀なくされている現在、力を蓄える日々が続きます。
ながれをつかむために経験が必要
物事には流れがあります。試合の流れ、時代の流れ、トレーニングの流れ、など。その流れを読めるようになるには、前事(過去)を学ぶことが大切だと思います。
前事(自分の経験、歴史上の経験)から学べることは多分にあります。物事がうまく進まない時に“どうやったらうまくいくか”を分析することが大切です。
不遇の時にこういった温故知新をおこなっていくことがその時々で流れをつかむコツだと私は思います。
物事がうまくいかない時は、学びを深めて成長するチャンスです。
本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。