中国古典〜1日1言〜:1/30
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足るを知れば辱められず、止るを知れば殆うからず
-知足不辱、知止不殆-
「老子」
足るを知れば辱められず、止るを知れば殆うからず
「控えめにしていれば、辱めをうけない。とどまることを心得ていれば、危険はない」という。
自分の利益を追求しようとするなら、可能なかぎり、周りの人々の利益と折り合いをつけるように配慮せよ。自分ひとりの利益だけ追求していたら、ろくな結果にならないぞというのだ。
足るを知る
何事に対しても、“満足する”という意識を持つことで、精神的に豊かになり、幸せな気持ちで生きていける」ということを表しています。
植西聰 「足るを知る」と、幸せになれる
心の拠り所としては、このような捉え方も大切だと思います。
しかし、これは成長を止めてしまう思考とも私は捉えられます。
足るを知るとは、”周りに感謝の気持ちを持つ”という意識で私は考えています。
家族、与えられている物、関わってくれている人たちへの感謝の気持をも、仕事やスポーツ、勉強に取り組んでいくことが精神的に豊かになるもう一つの方法と私は考えています。
止るを知る
危険をおかさないために、とどまる。
現状を維持するために、前に進まずにとどまるという考え方だろう。
変化を求めるとリスクが生じる。これは当たり前のことです。そのリスクをとる勇気があるかどうか。
リスクを取ることで、大きな対価を得ることができます。
心の拠り所として、「足るを知り、止るを知る」という考え方も良いと思います。しかし、時代は常に変化をしています。変化に対応できる人間が、生き残るためには大切だと思います。
資本主義社会において、富むものが資産を増やせる時代です。この老子の言葉は貧富の差をなくす(不満をなくす)ための言葉かもしれません。
少年サッカーにおける”足るを知る”、”とどまるを知る”
少年サッカーの現場において、物品を大切にしない子どもたちがいる。トレーニング中に熱くなったからウェアや手袋をグランドに脱ぎっぱなしにしたり、荷物の整理ができてなかったり…
私は考える足るを知るというのは、”感謝の気持をもつ”です。
少年サッカーにおいて、家族やスタッフの助けは絶対に必要です。その与えられている事柄は当たり前ではありません。失って初めて気づくものですが、失うものではありません。なので気づかないのかもしれません。
それを教えるのは指導者にもできることだと思います。
与えられている環境に感謝をする心が大切であることを伝え、とどまることを知らない人物になるように成長をサポートするのが大人の役割だと思います。
本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。