中国古典〜1日1言〜:1/28

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巧詐は拙誠に如かず
-巧詐不如拙誠-
「韓非子」
巧詐は拙誠に如かず
巧詐:下手な考えをめぐらして表面をとりつくろうようなやり方。一見、すばらしい策のように思われるかもしれないが、かえって周りの反発を買ってしまう。
拙誠:つたなくても心のこもったやり方。
人間関係の基本は、昔も今もそんなに変わっているわけはない。「巧詐」よりも「拙誠」を求める気持ちは現代でも強く生き続けているのではないか。
大切なのは心構え
対話で大切になってくるのは、相手に対しての心構えだと思います。
これは、トレーナーや指導者などの立場ではとても大切なことです。相手に対してどのような心構えで向き合っているかが、姿勢にあらわれると考えられます。
これは、選手の立場でも大切なことです。どのような心構えでトレーニングをおこなっているのか?それが物事に取り組む姿勢に反映されていると思います。
たとえ拙劣でも、明確な目的を持つことができていれば、心構えも素晴らしくなります。
心構えが安定していれば、相手に気持ちがしっかり伝わると思います。
拙誠でもかまわない
”心のこもった対応”にこのことばの良さが集約されているかもしれない。
“厳にして愛される”のは、心がこもっているからだと思います。
「寛にして畏れられ、厳にして愛せらる」
心を込めて相手に対応し、相手から尊敬される存在になることが、まず指導者として目指すべきステージだと考えている。
しかし、いきなり尊敬される人物になれるわけではない。また、たとえ尊敬されていても途中で尊敬を失うケースもある。
そこで大切になってくるのは、”拙誠な対応=心がこもった対応”ではないかと考えさせられる。
この拙誠な対応=心がこもった対応が、指導を受ける側としても継続して指導を受けたいという重要なバロメーターになるのではないだろうか。
心=人間の精神作用のもとになるもの。また、その作用。
広辞苑