糖尿病を改善するために:〜必要な運動の基準〜

谷本一真
記事内に商品プロモーションを含む場合があります
糖尿病治療ガイドライン2018−2019より

糖尿病を改善するためには、

有酸素運動とレジスタンス運動(抵抗運動)を組み合わせた運動

をする事が推奨されています。

それぞれガイドラインより推奨されている目安があります。

有酸素運動
  • 頻度:できれば毎日(少なくとも3〜5/週)
  • 強度:中等度
  • 時間:20〜60分(150分以上/週)
レジスタンス運動
  • 頻度:2〜3/週
  • 強度:60〜80%の重量
  • 回数:8〜12回を2〜3セット
  • 部位:8〜10種類の運動

有酸素運動やレジスタンス運動単独より、それらを併用して行うことでHbA1cの改善が大きかったと報告がある。

主な効果として、

  • 血糖値の低下
  • インスリン抵抗性の改善(インスリンとは、血糖値を下げるホルモンです)

が期待されています。

運動をする事により、インスリンの効きが良くなります。

筋肉にある“GLUT4”という糖を取り込むタンパク質が増加するためです。

また、筋肉には大まかに3種類の筋線維が存在します。

  • 遅筋線維(typeⅠ)
  • 中間線維(typeⅡa)
  • 速筋線維(typeⅡb)

糖の代謝には、遅筋線維と中間線維が有利とされています。

運動によって、中間線維の比率が増加するという報告があります。

ロコモK.Oでは、準備運動→全てのマシンを行う→有酸素運動という流れがガイドラインに沿った運動プログラムとなります。

糖尿病:分類と合併症

自己免疫である1型と、生活習慣などに起因する2型があります。

この2型糖尿病を改善するために必要な運動の目安をまとめました。

糖尿病の場合は、HbA1cの値がとても重要です。

これは、血液検査で約1ヶ月〜2ヶ月前の血糖の平均値とされています。よって、血液検査2〜3日前に食事や運動を行ってもほとんど関係ないとされています。

糖尿病で怖いのが合併症です。

糖尿病腎症(透析…)

糖尿病網膜症(視力低下…)

糖尿病神経障害(切断…)

僕も足が壊疽して切断を余儀なくされた方、透析を受けられる方、目が見えなくなった方などのリハビリをさせて頂いた経験があります。

やはり、辛いものがあると思います。

合併症を予防するには、糖尿病の前段階のうちから、運動や食事管理を継続する事が大切です。

健康診断などで、糖尿病に注意が必要とされた場合は、ぜひ継続的に運動を行って合併症を予防しましょう。

ABOUT ME
谷本一真
谷本一真
理学療法士、3学会合同呼吸療法認定士、心臓リハビリテーション指導士、PRP-Japan
PRIコンセプトを基に、障害の予防とパフォーマンスの向上を目的としたコンディショニングをおこなっています。また、サッカー指導者としても活動しており、特に小学生に対する指導を行っています。 運動や習慣改善によって健康を支援することに情熱を注いでおり、各個人のニーズに合わせたプログラムを設計しています。興味がある方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。詳細は直接やりとりの中でお伝えいたします。
記事URLをコピーしました