中国古典〜1日1言〜:3/2
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大道は多岐なるを以って羊を亡う
-大道以多岐亡羊-
「列子」
大道は多岐なるを以って羊を亡う
多岐:分かれ道
この言葉の意味は、「大きな道には分かれ道が多い。だから逃げた羊の姿を見失ってしまう」となる。
「列子」によれば、人生もこれと同じだという。
分かれ道がたくさんあるので、ついつい迷い込んでしまい、肝心の本道を忘れてしまう。
これを略して「多岐亡羊」などという。
さまざまな誘惑に打ち勝つ
「人生には人の心を魅惑する枝道が多い」ということも、この言葉の節に記されています。
”何かをしなくてはならない”という事は、さまざまな場面であると思います。”多岐亡羊”の言葉にあるように、大きな目標にむかっていく過程で脇道に迷い込んでしまい、本道を忘れたり見失ったりすることがあります。
こういった目的地に向かって突き進む姿勢を維持するのは、とても大変なことがわかります。しかし、その本道を突き進めた人こそ成功する人なのだと思います。
人生には目標がったほうが良い
目的に向けた目標を掲げることは大切だと思います。本著では、「10年単位ぐらいの長期のものであることが望ましい」と記されています。
20代、30代、40代など、その時代や世代に応じた目標設定を設けることは本道を見失わないための一つの手段だと思います。
「人間、10年も同じ目標を追求していれば、たいがいのことはものになる。」とも記されています。私も10年間病院で理学療法士として患者様のリハビリを経験してきました。その中で、ある程度どのような疾患の患者様でも”ある程度のリハビリはできる”という自信がありました。
私は10年間で、”病気を予防する”ことの重要性を痛感しました。これからの10年間でさらに体を見る能力、トレーナー技術を向上しより人のためになる仕事をしていきたいと思っています。
常に目標の再確認
この脇道にそれないためには、”目標の再確認”や”現時点での検証”などをしていく必要があると思います。
そこで、自信が脇道に向かっていないか、本道からずれていないかをチェックすることができます。
私はノートに書き出すことをおすすめします。また、チームや組織ではミーティングで再確認や評価をしていく必要があると思います。
やることが増えると、多岐亡羊となりやすいと思います。そういう時こそ地に足をつけて、自分の立ち位置を振り返り、先を見る時間を作ることが大切なのではないかと思います。
本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。