中国古典〜1日1言〜:2/28
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益者三友、損者三友
-益者三友、損者三友-
「論語」
益者三友、損者三友
立派な友人に恵まれるのは人生の幸せの一つである。その人物を知ろうとするなら、つき合っている友人を見ればよいと語っている人もいる。
孔子は、つき合ってためになる友が三、ためにならない友が三あるとして、こう語っている。
直を友とし、諒を友とし、多分を友とするは益なり。便辟を友とし、善柔を友とし、便佞を友とするは損なり
孔子
便辟:こびへつらって人の機嫌をとること
便佞:ことばたくみに、人の気に入るようにふるまいながら、その実、心に誠意のないこと。
ためになる友人とは
①剛直な人
②誠実な人
③教養のある人 である。
逆に、ためにならない友人とは
①易きにつく人
②人ざわりばかりよい人
③口先だけうまい人 だという。
良き友人となるために、自身の徳を高める
「類は友を呼ぶ」という言葉があるが、この立派な友人に恵まれるためには、自身も立派である必要があると思います。
この言葉にある”益者三友“のようになる取り組みをするのが良いのかもしれません。そして、”損者三友“とならないように取り組むことが大切です。
益者三友
①剛直
剛直には「意志が強く、信念を曲げない」などの意味があります。志(目標)を高く持ち、それに向かって進む人には魅力的な側面があります。
人は生まれた時から社会人として生きています。現在の世の中にはさまざまな社会問題が存在しています。その社会問題に対して一人一人が改善に向けた取り組みを行うことで人間社会は豊かになっていくと思います。
社会問題解決に向けて取り組む人たちには、こういった剛直な姿勢があると私は感じています。そういった人間であるために知識をつける必要があると思います。
②誠実
誠実とは、「私利私欲を交えず、真心をもって人や物事に対すること」などの意味があります。誠心誠意に物事に立ち向かうことが大切だと思います。
この誠実というのは、子供の時ほど養われるべき能力だと思います。友人との付き合いなどでは、表面的な側面に惑わされることもあります。喧嘩もあるでしょう。しかし、子供が大人になるためには「痛みを知る」ことが大切だと私は思います。
大人になった時に誠実な対応ができるために、友達付き合いやスポーツ、学校生活などで痛みを知ることは、私はとても大切なことだと思います。それをサポートするのが家族であり指導者であると思います。
③教養
教養とは、「学問、幅広い知識、精神の修養などを通して得られる創造的活力や心の豊かさ、物事に対する理解力」などの意味があります。
やはり、生涯学び続ける姿勢が立派な人物になるために大切なことだと思います。その学びの原動力となってほしいのが社会問題です。誰もが関係のある出来事は社会問題だからです。
だれもが当事者であるため、そこから逆算して学びを深めることで生きた知識(知恵)となると思います。
損者三友
①易きにつく人
易きとは「たやすいこと、簡単なこと」などの意味があります。物事の選択をするなかで、いつも楽な方ばかり選択をすると人間的な成長はありません。
人生の大きな決断ばかりに目を向くかもしれませんが、日常の何気ないところでも人間はさまざまな選択をしています。
まずは身の回りのことで、”少し手間のかかること“から選択をし、易き人にならない努力を常日頃しておくことが大切だと思います。
②人ざわりばかりよい人
この言葉は、yes-manな人だと私は思っています。どのようなことでも人に対してよい態度ばかりとる人です。
それは、人付き合いにおいて間違った行動や不適切な行動をとった時に正してくれる友ではないということになります。
物事を大局的に観察し、時には指摘しあえる関係性が良き友人であると私は思います。
③口先だけうまい人
口先には「本心でないうわべだけの言葉」などの意味があります。心がこもっていない言葉には相手には響きません。
本心を語り合える友という存在がいる人は、人生を幸せに過ごすための一つの要因だと思います。
益者三友、損者三友の行動指針は自分のためでもあり友人のためでもある一つの行動指針になると私は思いました。
本書は人生を生きるうえで参考になることばがたくさんあります。ぜひ購入して普段の生活に役立てることをお勧めします。