タイガー・ウッズとロジャー・フェデラーの違い:子供時代の過ごし方が将来を決める。その過ごし方とは?
この2人は、ともにスポーツ界で成功をおさめた選手であり、一度は名前を耳にした事はあると思います。
この2人は、少年期において、真逆の成長過程を辿っていたという報告があります。
タイガーウッズの少年時代
俗に言う、スパルタ指導を父親から受けて育っていきました。
- 2歳でゴルフクラブを使ってボールを打つ
- 3歳でバンカー練習
- 8歳で、初めて父親にゴルフで勝った
- スタンフォード大学に進学する頃には有名になっていた
タイガーウッズの父親は、前妻との間に3人の子供をもうけたが、その子たちには十分なことができなかったと思っていたそう。そこで4人目の子供(タイガーウッズ)でやり直すチャンスを与えられたと感じたそう。
父親は、息子に過大な期待を抱いていたのだろう。
タイガーが上達した理由
1万時間の法則
「どんな分野であっても、専門に特化した練習の時間数がスキルの伸びを決める唯一の要因となる」
タイガーの場合は、そこの意識的な運動に取り組んでいた。
意識的な練習
「学習者に “もっともよいやり方を明確に伝え” 、インストラクターが個別に指導して “やってみた結果に対して、すぐに有益なフィードバックと知識を提供し、同じこと、あるいは同じようなことを何度も繰り返す“ 練習方法である」
タイガーの場合は、父親というインストラクターと、意識的な練習が行えた事が良い方向に進んでいったのだと思います。
ロジャー・フェデラーの少年時代
母親がコーチだった。
しかし、母親は教えたことはなかったと記載されています。
- 歩き始める頃にはボールを蹴るようになる
- 日曜日には父親とスカッシュやスキー、レスリング、水泳などして遊んだそう
- 球技なら何でも”好き“で遊んでいた
フェデラー自身も、”さまざまなスポーツを経験したことで、運動能力や反射神経が養われた“と語っている。
フェデラーの両親は
母親:テニスの指導はしない
父親:「ズルだけはするな」というルールを守らせた
フェデラーが上達した理由
スポーツ選手の子供の頃からの練習時間を分析した研究では、
やがてエリートになる選手が意識的な練習に投じている時間は、初期の頃は他の選手よりも少ない
エリート選手は、12歳から15歳まで1週間あたりの練習時間が少ない。
エリートとなる選手は、中学生から練習の時間が増えてきている。
エリートとなる選手の傾向として、小学生までには色々な運動体験を“遊び感覚”を通して体験する事が大切なのだと思います。
多くの研究が示唆している事
テクノロジーの開発において、様々な分野で研究を積んだ人の方が、一つの分野を深めた人よりも、クリエイティブで影響力の大きい発明ができる
子供の頃から、色々な運動体験を緩い枠組みの中で行う事は、将来にとって“脳機能”にも、有益である事を示唆されます。
また、大人になっても多趣味で体験をする方が、クリエイティブな発想が生まれるというのもこれらの報告からも裏付けされる事だと思います。
まとめ
行き過ぎた専門特化は、各部門がもっとも合理的な行動を取っていたとしても、全体としては悲劇につながる恐れがある
タイガーウッズも、不倫で社会的に良いとはされない行動をとっていたことがわかっています。
子供時代に、いろいろな運動体験をする事は将来に有益なことです。
現代は、専門特化がますます推奨される傾向にあるのではないかと思います。
様々な運動体験を進めていくうえでの、“遅めの専門特化”は将来に有益な事であると私自身も思っています。
どうやって幅の広さや、多様な経験や、分野横断的な嗜好を維持していくか
宇和島でも、各スポーツの指導者が交流し、子供の様々な運動体験を後押しできないか模索していきたいと思います。